様々なアトラクションを中心に、安定した人気を誇る東京ディズニーリゾート。
中でも東京ディズニーランドで「3大マウンテン」とされる中の一つ、「スプラッシュ・マウンテン」が人気です。
しかし、近年このスプラッシュ・マウンテンが大幅リニューアルされるのでは…?と言う噂が立っています。その真相は?これからどうなる?について考えてみます。
この記事のもくじ
公式発表はまだ。なぜそんな予想が…?
今回取り上げさせて頂いた、人気のスプラッシュ・マウンテンのリニューアル。「え!そんな発表あったっけ?」とお思いの方も多いですよね。
実は現在、公式からは一切何の発表もありません。ではなぜそんな話が…となりますよね。
その発端となったのが下記のツイートなど。
リゾートゲートウェイ・ステーションのBGMセットリストから、
南部の唄の「Zip-A-Dee-Doo-Dah」が削除されました‼️
この曲の出だしが鳴らずにそのまま「Winnie the Pooh」が流れる違和感がすごい#TDR_now #リゾートライン #リゾラ pic.twitter.com/ZxFkYYFIqK
— リゾ鉄_P (@P29294180) August 22, 2022
ご覧の通り、東京ディズニーリゾートの2つのパークなどを結ぶモノレール、「ディズニーリゾートライン」のBGMから、スプラッシュ・マウンテンの代表的な音楽、「Zip-A-Dee-Doo-Dah(ジッパ・ディー・ドゥー・ダー)が削除されたのです。
詳しい方はそれだけで「これがどんな事態」なのかおわかりかと思います。
なぜ音楽が削除されだけでリニューアルになるの?
このリゾートラインなどから音楽が無くなった件。一般的にはそれだけで「なんでリニューアルされてしまうの?」お思いの方も多いと思います。
それにはこんな理由があります。
このスプラッシュ・マウンテンの物語は、元々は「南部の唄」と言う物語がベースになっています。
この物語は複雑な背景があるのですが、わかりやすく簡単に言うならば、「黒人差別の問題」を含んでいるとされているからです。
詳しくは下記の過去の記事をご覧ください。
何が差別的な問題なのか?
この「南部の唄」は単に差別問題だけでなく、様々な解釈も含んでいます。
物語の中では「直接的に黒人差別をしている」と言うよりも、「黒人と白人が仲良くしている表現がおかしい」と言った部分で、多くの意見が分かれていました。
そんな中、既に海外パークではこのスプラッシュ・マウンテンは、これまでとは全く異なる物語の「プリンセスと魔法のキス」をテーマにしたアトラクションにリニューアルされている所もあります。
そんな事から、「いずれは東京も…?」と言う状態になっていましたが、今回のこの流れで「ついに決定的になったのか?」と懸念されています。
現実的に変更になる可能性は?
前述した通り、この件についてはまだ公式からは一切発表やそれに関する動きはありません。
しかしながら、今回あえてその部分だけBGMが削除された事と言う事は、「いずれリニューアルされる方向性はほぼ決まっている」と言っても良い様に感じます。
ただ、今回のそうした音源の削除は「一時的なものの可能性」もまだ残されており、また削除されていないリゾート内の音源もある為、「音源の著作権の関係」なども考えると、まだ何とも言えない部分も残っています。
加えて、現在は東京ディズニーシーの大規模拡張工事もあり、更には既に三大マウンテンのひとつ、「スペース・マウンテン」のリニューアル(2027年完成予定)が既に発表されています。
その為、そんなに早い時期ではなく、リニューアルはこれらが落ち着く頃になると予想されますので、今すぐという事にはならなそうです。
世論に敏感なウォルトディズニー社
こうした差別問題などに非常に敏感な米ウォルトディズニー社。
主旨は少し異なりますが、これまでにも残忍な事件があった後に、「ジャングルクルーズ」の最後に登場する行商人、サムの職業が変わった事もありました。
同じく 2014年9月8日にリニューアルオープンした「ジャングルクルーズ:ワイルドライフ・エクスペディション」では、これまでの「危険なジャングル探検」から、「動物保護や愛護」に物語が変更、加えて骸骨や動物同士の争いなどの「残虐な描写」が一切無くなりました。
また、下記の記事でも紹介した、「カリブの海賊」でも、2022年9月からの約7ヶ月の長期クローズで、海外パークに習って、女性のオークション(人身売買)シーンが無くなるのでは…?とも言われています。
こうした問題に関しては、パーク側としては「問題があるから変えます」と事前に公表される事はなく、静かに変わってしまう事もあります。
しかし、今回はそう簡単に変えられるものではなく、今後の動向が気になりますね。
今後はどうなる?どうするべき?
こうした世論に敏感な米ディズニー社。今回の差別問題に関しては日本人としては、正直そうした感覚は「ほぼ無い」と言っても良いと思います。
しかしながら、世界的なマーケットで様々な事業展開を行うディズニー社。何が正解なのかはわかりませんが、ある意味、同社にとってはこれは「使命」と言えるのかもしれません。
ただ、過去に実際にあった差別や残虐な歴史を、いわゆる「無かったものにする」と言う、「敏感すぎる対応」については賛否が分かれる所とも言えます。
夢や魔法、そしてイマジネーションを楽しむディズニーリゾートですが、色々なディズニー映画の中には「ヴィランズという、『悪』がいるからこそ引き立つ物語」もたくさんあります。
そうした観点から考えると、あまり敏感に対応し過ぎて、歴史に蓋をしてしまうと言う行為は本当にそれが正しいのか…?と疑問を感じる部分もあると思います。
もちろん様々な思考や考え方を持つ方がいる中でのこの問題。「これが答え」と言うものはありませんが、皆さんはどうお考えでしょうか。