2020年9月にオープンした、東京ディズニーランドの新ファンタジーランドエリア。美女と野獣の城のアトラクション「美女と野獣“魔法のものがたり”」を中心として、個性豊かな注目の場所です。
しかし、現在は早い者勝ちのスタンバイパスが必要で、「ベイマックスのハッピーライド」や、「ミニーのスタイルスタジオ」、ショー「ミッキーのマジカルミュージックワールド」も抽選に当たらないと体験できません。
そんな中、すべて抽選にハズレてしまっても、このエリアは魅力満載。乗り物などに乗れなくても色々楽しめる攻略法、エリアの回り方、そしてこだわりのトリビアについてご紹介します。
この記事のもくじ
基本の攻略法:入るのは絶対トゥーンタウン方向から
前述した様に、せっかくの新エリアですが、抽選にハズレてしまったり、ちょっとゆっくりインしてしまったせいでスタンバイパスが取れなかった場合は、アトラクションやショーは全て体験することができない状況になっています。
ただ目的無く何となくウロウロするだけではもったいない「美女と野獣」エリア。「知っていると新エリアが非常に楽しくなるトリビア」をご紹介します。
まず、このエリアで基本的にお勧めするのは、パークの入り口から来ると、「スペース・マウンテン」の脇を通って新エリアに進んでいく形になります。
ただ、初めてこのエリアに行く方にお勧めしたいのは、「あえて遠い奥側のトゥーンタウン方向からこのエリアに入っていく」と言う事。
なぜそんな面倒な事をわざわざするのか…?とお思いかもしれませんが、このエリアは映画「美女と野獣」の世界観そのものに、主人公ベルが住んでいる村の奥に、城がそびえ立っています。
この方向から入ると、街並みの奥にそびえ立つ山々が見え、その脇に「美女と野獣の城」がだんだんと見えてくる…と言う凝った作りになっているのです。
もちろんどちらから入っても楽しめますが、映画の世界に入り込んでいくこだわりを味わってみてください。
そんな回り方をしながら楽しめる、以下、8つの「美女と野獣」エリアを満喫するためのディズニーランドのこだわりを紹介します。
1. シアター周辺では隠れ〇〇〇〇を探してみよう
この新エリアには、「ファンタジーランド・フォレストシアター」と言う屋内型のシアターがあり、そこでは「ミッキーのマジカルミュージックワールド」が開催されています。
しかし、こちらもエントリー(抽選)に当たらないと絶対に見る事ができないもの。当然の事ながら、当選しないとシアターの中にも入れません。
しかし、そんな中でも楽しめるポイントがいくつかあります。それは隠れドングリを探す事。「え?隠れミッキーじゃないの?」とお思いかもしれません。
もちろん隠れミッキーも実はたくさんあります。こちらはまた後程ご紹介するとして、ここではフォレストシアター周辺にある、多くの「隠れドングリ」を探してみませんか?
このフォレストシアターはそのロゴデザインのモチーフが「ドングリ」になっています。周辺の街灯にあるタペストリーや、シアターの看板などにもドングリモチーフの仮面が飾られています。
そんなこのどんぐりですが、フォレストシアター周辺の岩場などを覗いてみると、雨などで流れてきた様に「いろいろなへこみや隙間にドングリが隠れている」のです。
一見すると本物のように見えるこれらのどんぐりは、実はすべて作られた造形物。一見すると本物と見間違うほどのクオリティで作られたこんな小さなこだわりがあるのです。
ちょっと地味ですが、意外な所に、意外な形で潜んでいるのでぜひ探してみてください。
2. 道の中央を流れる排水溝まで忠実に再現
こちらはちょっと地味なこだわり。なかなか気づく方もいないかもしれませんが、このエリアの街の中央には「灰色の道の様な線」が入っているのを見る事が出来ます。
これはこの村の「排水溝」。でも、現在では道の真ん中にある事はあまり見かけませんよね。
そんな中、上の写真は映画の中のワンシーン。よく見ると、映画の中でも、実は同じように道の中央に排水溝があるのがわかります。
この映画「美女と野獣」の舞台となっている、フランスの田舎の村ではこうした作りになっている事が多く、それが映画の中同様、うまくこの新エリアにも再現されているのですね。
3. モーリスが研究中の爆発音が!
このエリアの端の方にある小さな小屋。こちらはベルの父である「モーリスのコテージ」。元々この建物はアトラクションのファストパスの発券場として作られたような形跡が見られます。
しかし、現在は発券していないため、今は特に何かの役割がある建物ではありません。
しかし、このコテージは映画のシーン同様、上の写真を見比べてみるとわかりますが、非常によくできています。
また、面白いのは、時々煙突付近から「爆発するような音」が聞こえます。これは映画の中で発明家であるモーリスが何かを作る事に失敗をして、爆発するシーンがあるのですが、これが再現されたものです。
写真なので音声はお伝えできませんが、参考までに、こちらの筆者のツイートをご覧ください。
新ファンタジーランドにあるベルと父の家、「モーリスのコテージ」。時々、爆発音がするのはご存知だと思いますが、これ、こうして並べてみるとわかりますが、映画シーンの音と全く同じ。こんなこだわりが凄いですよね。(動画の一部は映画「美女と野獣」より引用。) pic.twitter.com/0ExqZVUldK
— みっこ (@mikko_20100518) January 7, 2022
4. 工具箱と案内サインの形にご注目
続いてはこちら。このモーリスの家がとても凝っているのは、その「家の形」だけでなく、装飾や置かれているものにも細かなこだわりがあります。
まずは、建物の玄関の右側奥に置かれた工具箱。これは発明家の父、モーリスの作業道具です。
見た所、道具箱には何やら怪しい道具がたくさん入っていますが、実はこれも映画のシーンに登場した道具箱(下の写真)とそっくりなのです。
見て頂ければわかりますが、こちらも驚きの再現度。映画の中でもわずかしか登場しないシーンなのに、こんな所にも細かなこだわりが隠れているのですね。
また、家の壁にある案内板も歯車の形をしています。発明家のモーリスらしいこだわりですね。こうして見比べてみないとなかなかわからない細かなこだわり。
こうした隠れた楽しみやこだわりは、きっと他にも色々隠れていると思いますので、ぜひ探してみてくださいね。
5. コテージ隣にある怪しい荷物は…?
そんなこのモーリスのコテージですが、よく見ると、家の北側の植え込みには、何やら「布に包まれた馬車の荷台のようなもの」が置かれています。
こちらも映画をご覧になった方はご存知だと思いますが、これはモーリスが発明した「自動薪割り機」。
ちなみにこれを運んでいく行く途中のシーンの絵が、ガストンの酒場「ラ・タベルヌ・ド・ガストン」の中に飾られています。
以前ご紹介した、『ディズニーランドにあるガストンの酒場「ラ・タベルヌ・ド・ガストン」驚きのこだわりとは』で詳しく触れていますのでこちらもご覧ください。
モーリスが運んで行こうとしているこの自動薪割り機は物語の中でもポイントとなる、欠かせないアイテムの一つでもあるのです。
ちなみによく見ると、荷台にかかっているシートのつぎはぎなども、非常によく再現されています。ちょっと目立たない位置なのでぜひ探してみてくださいね。
6. ただのトイレに見えますが…?実は
映画のシーンさながらの凝った街並みが広がる新ファンタジーランドエリア。そんな中、「美女と野獣の城」の斜め前には、ゲスト用のトイレがあります。
ただ、こちらのトイレも非常に凝った作りをしており、少し離れて見てみると「馬小屋」の形をしていることがわかります。
入り口前にあるトイレの案内表示は「大きな馬の蹄鉄(ていてつ)」の形をしていたり、外側の水道の近くには、馬が顔だけ出して餌や水などをあげる窓が付いています。
また、水飲み場の上の壁には、馬の鞍の下につける道具である、鐙(あぶみ)などがあるのもわかります。
また、中に入ってそれぞれ男女のトイレ入り口の表示は、農夫の格好をした男女の2人の姿になっていたり、小屋の中の壁には農耕具などが飾られています。
以外にも他のエリアのトイレではここまで凝っている場所はありません。ぜひ寄りたくなくても?寄ってみてくださいね。
7. 蹄鉄に書かれているのはまさかの「あのキャラ」
そんなこのトイレの入り口ですが、ご注目いただきたいのは壁に掲げられた馬の蹄鉄。壁の2カ所にこれが並んでいるのですが、何やらここには「蹄鉄の下に白い文字」が書かれています。
実はこれ、「過去のディズニー映画に登場した物語のポイントとなっている馬の名前」なのです。
こちらはそれぞれ…
「ACHILLES」フィーバスの愛馬(ノートルダムの鐘)
「FROU-FROU」ボンファミーユ夫人の愛馬(おしゃれキャット)
「KHAN」ムーランの愛馬(ムーラン)
「HORACE」クララベルのボーイフレンドの馬(ミッキーの畑仕事)
「PHILIPPE」ベルとモーリスの家で飼われている馬(美女と野獣)
「ANGUS」メリダの愛馬(メリダとおそろしの森)
ディズニー映画に詳しい方ならご承知の通り、こちらはそれぞれディズニー映画で活躍した馬の名前。何気ないトイレに飾られた蹄鉄ですが、そんなこだわりが楽しいですよね。
8. 新ファンタジーランドからは探しても見えないものと「あえて見せる」ものがある。
「東京ディズニーランドのシンボル」と言えば、パークのほぼ中央に建つシンデレラ城。
しかし、この新ファンタジーランドエリアでは、探しても見えないように設計されています。美女と野獣の世界に没入してもらうための工夫です。
さらに、逆に本当はないけど、あるように見せかけるためのしかけも。
それは街並み。
別エリアにある既存のアトラクションの屋根の部分に装飾的にハリボテすることで、街並みが広がっているように見せています。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
いかがでしたでしょうか。新しいエリアがオープンして楽しみに行ったのに、同エリアの抽選が全てハズレてしまう…なんて言うことも、普通に起こり得る現在の東京ディズニーランド。
しかしながら、こうした細かな部分を知っておくことで、アトラクションを体験するよりもそのエリアの細かなこだわりや世界観をじっくり楽しむ事ができると言えるかもしれません。
こんな細かな事ではありますが、そうした「魔法」も知った上でパークに行ってみると、面白さが何倍にもなるかもしれませんね。