東京ディズニーランドの新ファンタジーランドエリアにあるレストラン、「ラ・タベルヌ・ド・ガストン」。こちらはディズニー映画「美女と野獣」に登場する、ガストンの名を冠したレストラン。
こちらはオープン当初からは事前予約のプライオリティシーティングのみの利用(その後屋外座席は予約無しで利用可に)でしたが、2022年1月14日からは予約無しでも店内の全座席が利用可能になりました。
今回はそんなこちらのレストランに隠れた意外と知られていない、「映画に関連した深いこだわり」についてご紹介します。
この記事のもくじ
「美女と野獣」の世界が広がる新ファンタジーランドエリア
新ファンタジーランドエリアでは、なんと言ってもメインシンボルの「美女と野獣の城」が目を引きますが、そんな中でも注目いただきたいのがレストラン「ラ・タベルヌ・ド・ガストン」。
その名の通り、映画の中に登場した「ガストンの酒場」をイメージしたレストランです。
こちらでは「フレンチトースト・サンド」(写真手前)や大きな「ビッグバイト・クロワッサン」(同中央)、「ハンターズ・パイ(ビーフシチュー)」(同奥)などの軽食が楽しめるレストラン。
これからは予約無しで気軽に楽しめる様になったのが嬉しいですね。
そんなこちらのレストランですが、その雰囲気だけでなく、実は「非常に細かい部分にまで映画の世界観が再現された、深いこだわり」が隠れています。
今回はそんな「中に入るだけでも楽しくなるトリビア」や「こだわりの再現度」を紹介したいと思います。
映画の世界が忠実に再現された様々なモチーフ
まず、何よりも映画「美女と野獣」をご覧になってから行くのが絶対おすすめ。まだ見ていない方は見てから行かれた方が数倍…いや数十倍楽しめます。
今回は実際の映画の中のシーンと比較しながらご紹介していきます。この先には映画の実際のシーンが登場します。物語のネタバレには十分配慮しておりますが、ご注意ください。
まずはこちら。わかりやすいのはレストラン入って左側の部屋。ここにはガストンが座っていた「大きなイス」と「肖像画」があります。
こちらは映画を少しでも見た方ならばすぐにおわかりですよね。予想以上に大きな椅子はガストンのサイズ感もよくわかります。
石造りの暖炉や周りの壁にある剥製も含めてかなり高い再現度です。
そして、その肖像画ばかりに目が行ってしまいますが、ご注目頂きたいのはその部屋の上部にある「梁(はり)」。
「梁」は簡単に言うと、建物の水平方向にかけられた部材の事。こちらはほとんどの方が気がつかないかもしれませんが、実は「映画の中で登場したこの建物の梁と全く同じ形をしている」のです。
また、天井からぶら下がっている大きな照明器具の形も同じ。ご覧の通り、映画のシーンと比較してみると、全く同じ照明器具である事がわかります。
映画を見ていても、こうしてじっくり見比べてみないとわからない程の細かな再現度に驚きます。なかなか普段は見上げる事はなく、気がつかない天井や照明器具。ぜひ見比べてみてくださいね。
店内にある「ダーツ」のこだわり
店内には様々な装飾物がありますが、面白いのはレジカウンターに向かって左側の部屋の壁にある「ダーツ」。
こちらには盤の左右にダーツの成績がチョークで書かれているのですが、ご覧の通り、ガストンと子分の「ル・フゥ」の差は歴然。こんな細かなところも面白いですよね。
ただ、それだけでなく驚くのは、このダーツの盤ですが、映画の中では「ほんの一瞬だけしか登場していない」のです。恐らく映画を何度も見た方でもわからないくらいの一瞬。
上と下の写真はその一瞬を切り取ったものですが、スロー再生しないとキャプチャーできないくらいの短い時間しか登場していません。
そんな中でも、上部の装飾や観音開きの扉などもしっかり再現されています。気にしていないとわからないほどの短い瞬間でもしっかりこだわっているのに驚きです。
DVDをお持ちの方や、ネット映画で観る事ができる方は、ぜひ確認してみてくださいね。
また、この部屋の壁には、暴れん坊のガストンらしく、よく見ると「壁のあちこちに殴られた跡」があります。そんなところも探してみてください。
ただの風景画ではない…あの映画のワンシーンが!
続いては、同店レジカウンターの後方にある絵。こちらも何気ない風景画のように見えますが、実はこれも映画のワンシーンなのです。
こちらは「ベルの父モーリスが街に出かける時に通った道」なのです。
店内には他にも映画に登場したシーンが絵になって飾られているのでぜひ探してみてください。
ちなみにこのモーリスが運んでいる「ある荷物」は新エリアの中の「ある場所」に置かれているので、こちらの記事「抽選全ハズレでも…「美女と野獣」エリアおすすめの回り方と楽しむための8つのこと」も参考にしてみてくださいね。
物語のサブストーリーが再現されたメモ
続いてはほとんどの方がその存在も気にせず通り過ぎてしまう場所にあるこんなこだわり深いもの。…カウンターでフードを受け取って、すぐ左の部屋には何やら張り紙がたくさんされています。
こちらの張り紙も物語に関連して、非常に興味深い言葉がたくさん書かれています。それぞれここに書かれたメモを訳してみると…?
(左上)
「LECOMBO MUSIQUE POUR TOUTS LES OCCASIONS wedding & bar mitzvahs our spesialty」
(結婚式、成人式、記念日の音楽は楽団まで)
こちらはガストンがベルと無理矢理結婚式をあげようとして、その途中に登場する楽団の事です。
(左中央)
「WOOD CHOPPED ALL KINDS SEE MOURICE」
(ざまざまな薪の作り方はモーリスまで)
ベルの父、モーリスは発明家。物語の中で「自動薪割り機」が登場しますが、そんなエピソードもここに隠れています。
(大きな貼り紙)
「feeling upset?worried? seeing things? see monsieur d’arque care of asylum for loons」
(気分が悪い?心配事?何か見えますか?ムッシューダルクへ相談してください 精神病院)
これは物語の中でガストンと結託し、モーリスを精神病院に送ろうとする医者、ダルクのことを指しています。
(右)
「READING LESSONS OFFERD SEE BELL」
(読書のレッスンはベルまで)
言うまでもなく、主人公ベルは読書が大好き。こんなところでベルは読書のレッスンを募集しているのですね。
…何気ないこんな貼り紙にまで物語が再現されている深いこだわり。ぜひその世界観に浸ってみてくださいね。
笑ってしまうようなこんなこだわり
続いては先ほども紹介した、ダーツがある部屋。こちらの壁に様々なトロフィーが飾られています。これらはガストンが狩猟などで得たトロフィー等。
その中に、ちょっと変わった面白いものがあります。それは写真の様に「アゴが突き出た人の顔」になっているトロフィー。
こちらにはトロフィーには「CHIN CLEFT」と書かれています。これは「割れたアゴ」の事。いわゆる「ケツアゴ」と呼ばれるもので、確かにガストンは立派なケツアゴをしていますよね(笑)
しかもこのトロフィー、よく見るとアゴの部分が輝いています。
また、こちらの部屋などにある、キャスト専用の「関係者入り口」。ここには「Tavern Staff Only」 と書かれています。Tavernとは「居酒屋」の事。ガストンの酒場らしい表現が面白いですね。
そんな中、もう一つ注目いただきたいのがこの表示の「形」。見慣れないこの形、何の形だと思いますか?
これはガストンが猟で狩った「動物の毛皮をなめしたものの形」です。(なめす=動物の生皮を加工し、耐水性や柔軟性などをもたせる処理)
実はこの毛皮の形は最初に入った、カウンターがある部屋にも飾られています。…まさかのこんな誰も気にしないような関係者入り口にまでこだわりがあるのですね。
…以上、ご紹介した、ガストンの酒場「ラ・タベルヌ・ド・ガストン」の細かすぎる様々なこだわり。
気軽に入りやすくなったレストランで、温かい食事やアルコールとともに、ぜひご紹介した所も探してみてくださいね。
(記事内の画像引用元:「美女と野獣」ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社:ⒸDisney)