アトラクション別傾向&攻略法【ロジャーラビットのカートゥーンスピン】

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ディズニーランドには7つのテーマランドがあり、それぞれ個性的なアトラクションやエンターテイメントがありますが、その中で異色とも言えるのがトゥーンタウン。

その名のとおり、トゥーン(アニメの人物)が集まる街です。私達ゲストはこのアニメーションの世界に入り込む事になります。

賑やかな雰囲気を原色で彩られた世界。ディズニーキャラクターの多くが暮らすこの街は散策するだけでも楽しい雰囲気になりますよね。

そんな中、アトラクションを紹介するシリーズ、今回は「ロジャーラビットのカートゥーンスピン」をご紹介します。

キャラクター名を関したアトラクションなのにややマイナーである理由?

こちらは1988年のアメリカ映画「ロジャーラビット」を題材にしたアトラクションです。上の写真は同アトラクションの前にある噴水。この中央にいるのがそのロジャーラビットです。

この映画は実写とアニメを混ぜた映画で、物語の舞台は1947年のハリウッド。トゥーン(アニメ)のキャラクター)が現実社会に存在しているという設定でした。

このアトラクションの設立に当たってはちょっと歴史があり、少し細かなお話をさせていただくと、当初、米ディズニーランドでは、この映画の主人公、ロジャー・ラビットをメインキャラクターとした新たなテーマランドの建設計画がありました。

このアトラクションはそのメインアトラクションとして設計されており、ディズニー・ハリウッド・スタジオや、東京ディズニーランドでも、ロジャーをメインキャラクターとしてアトラクションの導入が計画されていました。

しかし、その後諸事情により、米ディズニー社が大規模投資を凍結、同時に新ランドの建設は白紙となりました。ただ、この「ロジャーラビットのカートゥーンスピン」のみは、トゥーンタウンのアトラクションとして残り、オープンすることとなった…という経緯があります。

そんな背景から、ディズニーランドに存在するキャラクターで、その名前も冠したアトラクションまでありながら、このロジャーラビットはちょっとマイナーなキャラクターという雰囲気でもあったりします。

続編も出ていない映画でありながら、ひとつのアトラクションになっているという珍しいケースであり、映画自体も公開から約24年が経過しているため、アトラクションとしては、マイナーな部類に入る感じもあります。

意外と長い乗車時間。アニメの世界に入り込めるアトラクション!

物語はロジャーラビットの妻、ジェシカが誘拐。悪党のイタチ達が、トゥーンを溶かす毒薬「DIP」(ディップ)でロジャーラビットを消してしまおうと企む中、タクシーのレニーに乗り込んで、トゥーンタウンの路地裏を走る…というもの。

イエローキャブ(タクシー)型のライドに乗りながら、この映画の世界を巡ります。特徴的なのはライドにあるハンドルを回すと、自分たちでライドを回す事ができるという点。

基本の走行方向(軌道)は決まっていますが、ハンドルを回す事によって回転しながら進みます。途中には「ディップ」のせいで車がくるくる回ったりします。基本的に進行方向以外にも仕掛けなどがあるので、360度の方向で楽しめるような工夫がされています。

乗車してからのアトラクション所要時間は約3分30秒と、意外と長め。特にハンドル操作をしなくても勝手に進むのでそのまま座っているだけでも楽しめます。

ただ、ライドの定員は、「車1台につき定員が2名のライドが、2つくっついている形」なので、一台の定員が4名とかなり少なめです。

ゲストが奇数であればその都度、空きが出てしまう事や、ワンセットのライド(車)同士が近いため、合計4人乗りなのに、2人のカップルだけで発車させてしまう場合も多くあります。

これは車が途中で向かい合ったりするので、キャストが配慮しているものなんですが、さらに乗り場も一箇所だけでレール(軌道)も一本なので、ゲストの回転率は悪いです。

アトラクション利用の基準は「3歳未満のお子さんは搭乗不可、7歳未満の子供が搭乗するには保護者との同乗が必要」です。クルクルと回転するシーンもあり、小刻みに動き回る愉快なアトラクションといった感じです。

平日と休日の差が意外にあるアトラクション。閑散期は朝から運営していない場合も!

お子さんに人気のトゥーンタウンにあり、それなりに人気があるアトラクション。ただ、人気と言っても、朝から人が押し寄せる程ではなく、混雑時で4~60分、空いている平日ならば30分前後の待ち時間になる事が多いです。

入場制限クラスの混雑でも60分を越える事はあまりありません。また、お子さんが多いトゥーンタウンにあるため、昼間はあまり待ち時間の時間の変動がありません。

注意したいのは比較的空いている季節には、「開園45分後~1時間後にならないとオープンしない場合がある事。朝イチでトゥーンタウンに行ったけど、まだ入口のドアが開いていないという場合はこのケースです。

こちらは公式の案内もありませんし、意外に知られていない事なので注意が必要です。携帯サイトの待ち時間情報を見ると、朝の時点で運営されているかどうかみる事ができます。

そんなこのロジャーラビットですが、建物入り口前の様子を見ると、上の写真の様にあまりゲストが並んでいない様に見える事が多いです。

また、実際に中に入るとすぐ目の前が乗り場なので、すぐに乗れる!…と思いきや、実はどんなに空いていたとしても建物に入って右側の通路に進み、グルグルと中を回されてから、やっと乗り場に到着します。

そのため、外からはかなり空いているように見えても、実は建物中でかなり並んでいる…という事があります。逆に言うと、外にも長い列ができている場合は中はかなり混んでいると思ってもいいでしょう。乗られる場合は入口横の待ち時間を必ず確認しましょう。

また、アトラクション外観の雰囲気に反して、この建物内部のスタンバイ列はかなり暗い中を歩いて進みます。映画の世界を再現したプロップスが多く、映画を見ていれば楽しめるものも多くあります。

ただ、このスタンバイする建物内部は、ほぼ真っ暗な場所や怖い雰囲気の場所が多いので、小さなお子さんは並んでいる最中に泣き出してしまう事もあります。こうしたところも注意が必要です。

その他の細かなトリビア・攻略法など

この「ロジャーラビット」の映画は日本で公開されたのは1988年。もう約24年前になります。アトラクションは乗った事はあるけれど、映画は見ていない…という方も多いと思います。

前述した通り、このアトラクション内には「DIP(ディップ)」という「液体」がたくさん登場します。これは映画の中でトゥーンであるロジャー達を消すために敵が使用したシンナーの様な薬品の事です。原材料はベンジンやアルコール等とされています。

他にも映画に関連した場面が多くあるので映画を見てから行けばより楽しいと思います。逆に言うと、映画のストーリーを知らないと、なんだかよくわからない…で終わってしまう場合もあるかもしれません。

そんなこのアトラクションの雑学をご紹介。こちらは比較的有名なお話ですが、アトラクションの建物入ってすぐ右側に飾られているいくつかのナンバープレートがあります。数字とローマ字の組合せでできたプレートなのですが、ここには英語の言葉遊びが隠れています。

もちろんそのままでは暗号の様な形なので読めませんが、発音や音感でディズニーに関係ある言葉が隠されています。これらを並べてみると…。

「2N TOWN」→トゥーンタウン
「BB WOLF」→ ビッグバッドウルフ(三匹のこぶたの狼)
「MR TOAD」→  ミスタートード(亀のディズニーキャラですが、知名度が低い)
「1DRLND」→  ワンダーランド
「1D N PTR」→ ウエンディ&ピーターパン
「CAP 10 HK」→キャプテンフック
「L MERM8」→ リトルマーメイド
「101 DLMN」→ 101匹わんちゃん(DLMN=ダルメシアン)
「FAN TC」→ ファンタジー
「RSZCAT」→ アリストキャット(おしゃれキャット=マリー)
「ZPD2DA」→  ジッパ・ディー・ドゥー・ダー(スプラッシュマウンテンの音楽=南部の唄の主題歌)
「3 LIL PGS」→ 3匹のこぶた
「IM L8」→ I’M Late でアリスの白ウサギの口癖

…と、なります。特にこの場所は中に入ってすぐに通過してしまう所なので、なかなか気にしてみる事が無い場所でもあります。

こちらは、言い変えれば「隠れミッキー」ならぬ、「隠れビッグバッドウルフ」、「隠れキャプテンフック」、「隠れマリー」と言えるかもしれませんね。

また、細かなお話ですが、ゲストが乗っていくライド(タクシー)は、アトラクション内でロジャー・ラビットが乗っているものと同じ…に見えますが、実はちょっと違います。

このタクシー、ロジャーが乗っているのは「ベニー」という名で、ゲストが乗るのは「レニー」という名前。この2人(2台?)は従兄弟で、このキャブカンパニーのスタッフという設定です。

ちなみに下の写真の様に、アトラクション入り口のドアには突き破られた跡がありますが、こちらはロジャーとベニーが突っ込んだ穴です。

…こうしたこだわりは直接アトラクションを楽しむ上では知らなくても十分楽しめますが、知っているとより一層楽しめますよね。