
数ある広大な敷地に様々なアトラクションが広がるディズニーランド。やはりコースター系のスリルライドが人気を集めていますが、お子さんでも楽しめる乗り物が多いのはファンタジーランド。
その名が示すとおり、このエリアにあるアトラクションは年齢などの制限も緩く、幅広い年代のゲストが楽しめるものが多いのも特徴です。
そんな中、知っていると少しだけ得するポイントやアトラクションを楽しむ上での攻略法などについてのシリーズ企画。個々のアトラクションを紹介する「アトラクションごとの傾向&攻略法紹介シリーズ」。
今回はその規模の割には混雑度が高い「ピーターパン空の旅」をご紹介します。
長い待ち時間が特徴。ピーターパンの物語を題材にしたアトラクション。

「ピーターパン空の旅」はその名のとおり、ピーターパンの物語を題材にしたアトラクションです。施設的には中規模アトラクションで、お子様向けのイメージがありますが、幅広い年代に人気があるのが特徴です。
ゲストは空飛ぶ海賊船型のライドに乗って進みます。このアトラクションは他にはあまり無い「吊り下げ方式」の室内アトラクションであり、常に「空の上から下を見下ろす様な形」になります。空を飛んでいる雰囲気がよく出ているアトラクションです。
上から吊るされているライドに乗るため、緊急時でもライドは基本的に乗り場に戻る形になりますが、急を要する場合などにはハシゴで下に下りる形になります。通常時は暗闇で見えませんが、緊急時には下にある非常誘導灯が点灯します。
物語はウェンディの子供部屋の窓からロンドン上空を飛んでネバーランドへと向かう…というものです。最初の部屋はウェンディが弟たちにピーターパンの話をしている所から始まり、ピーターパンの声とともに、窓からロンドン上空に飛び出します。

ロンドンブリッジやビッグベンを経てネバーランドに向かいます。途中にはミスタースミーが下から大砲を打ってきたり、ピーターパンの隠れ家や人魚の入り江、インディアンの村、ガイコツ岩などを通っていきます。
さらにその先の海賊船ではフック船長が。ピーターパンはウェンディ達を救うために戦い、勝利します。最後はチクタクワニに食べられそうになっているおなじみのフック船長のシーンでライドは乗り場に戻ってきます。
乗り物は約20台、コース全長は約200メートル程度。乗り物の速度はゆっくりで、怖さは感じ無い程度です。ただ、中は全体的に薄暗いので、小さなお子さんは注意が必要です。
施設の構造上、車イスに乗ったままの乗車はできません。スロープで乗り場まで行きますが、さらにライドは動いた状態で乗車となります。動く歩道と平行してライドに乗る形です。またライドと乗車する場所の間には約20cmほどの段差がありますのでご注意を。

アトラクションの所要時間は約2分30秒と比較的長め。ただ、定員がライド1台につき2名で、奇数の場合は席が空いたまま出発しますので回転率があまり良くありません。
そのため、規模の割には混雑するアトラクションです。通常の週末では60分前後、入園制限クラスの混雑時には90分近く待つ事もあり、意外に長い待ち時間が発生します。
フロリダとパリのパークではファストパスに対応しているアトラクションであり、人気の高いアトラクションです。長い待ち時間が発生しやすい割にはQライン(スタンバイしている場所)には特に何もないため、余計に待ち時間を長く感じさせる特徴もあります。
その他の細かなトリビア・攻略法など

ファストパスが無いライド系アトラクションの中では1・2を争う混雑具合と言ってもいいこちらのアトラクション。幅広い年代に人気があるため、ファンタジーランドの他のアトラクションの様に、夜になってもあまり空いてこないのも特徴。
終日待ち時間も大きく変化しませんので、スムースにのりたいのならば朝早い時間がオススメです。朝早めに入園できたのなら、ひとつ大きなアトラクションのファストパスを取り、ひとつスタンバイで乗車、その後このピーターパン…くらいであれば、それほど待ち時間の長くなくて済むと思います。
大混雑の人気アトラクションはファストパスで対応可能ですが、これはそれができないので、うまく考えないと乗るタイミングを逸しやすい事もありますのでご注意を。

このピーターパンですが、アトラクション内で使用されているオーディオ・アニマトロニクスは約50体。大きさも様々です。BGMはおなじみの「you can fly」で誰もが聞いた事のある音楽ですね。
ちなみに物語の目的地である「ネバーランド(Neverland)はこの物語に登場する架空の国。直訳すると、「決して無い島」となりますが、ここはいつまでも子どものままで居られる国です。余談ですが、故マイケル・ジャクソンの住居地の愛称だったネバーランドもこのピーターパン物語がネーミングの語源です。
また、このネバーランドの地図ですが、実は意外なところにあります。それはお隣の建物にあるカウンターサービスのレストラン、「キャプテンフックスギャレー」。こちらのカウンターの左脇には、なんとそのネバーランドの地図が張られているんです。

ただ、地図の肝心の場所には、フック船長とスミーがいるのではっきりとした場所はわからないのですが、興味ある方は一度ご覧くださいね。
また、ほとんどの方が気にもしない部分だと思いますが、アトラクション建物上部にある「風見鶏」。こちらも海賊船の形をしています。小さなこだわりですね。
また、夜にならないとわからない雑学をちょっとご紹介。このアトラクションの入口上部にはアトラクション名の看板があり、目立たないですが、そこに小さなティンカーベルがいるのがわかります。
この看板、夜になるとライトアップされ、実はそのティンカーベルが「空を飛べる金の粉」をゲストにふりかけてくれているんですね。しかもよく見ないとわからないくらい、小さな演出です。ゲストはこれによって空を飛べる…という事なんです。
…アトラクションの規模はそれほど大きくはありませんが、いつも人気のピーターパン。物語との細かなつながりも多くあるので、ディズニーランドに行く前に映画をおさらいしてから行くといいかもしれませんね。