
年間を通して老若男女のゲストが訪れる東京ディズニーランド、そして、東京ディズニーシー。
世界でも有数の集客数を誇るテーマパークには毎日のように多くの方が訪れますが、人が増えるに連れてパーク内のマナーが守られない状況を目のあたりにする事も多くなり、ゲストの中には不慮の事故に巻き込まれてしまう方も少なくはないようです。
その中でも、今回は近年増加する「開園ダッシュ」について思うことを率直に書いてみようと思います。
パーク内の安全を脅かしかねない問題、東京ディズニーリゾートが好きな人は是非とも読んで頂きたい、そして改めてパーク内のマナーについて考えて頂きたいと思い筆をとりました。
この記事のもくじ
「走らないでね」

前々から気になっていたことなのですが、ディズニーランド・ディズニーシー両方とも開園と同時にみなさん全力で走ります。
いわゆる「開園ダッシュ」です。
夏場、開園待ちをしていた際のことです。
若い女の子は「夏なんだから全力で走らないと!」
地方から来たのであろうご家族連れは「ここでファストパス取り逃したらいかんから父ちゃんひとっ走りしてくるわ!」
あちこちで開園と同時に走る事を宣言する方が多くてびっくりしてしまいました。
一番怖いのは、ベビーカーで駆け抜けようとするお母さん。
後方から「すみませ~ん!」と大きな声が聞こえるので、振り返ると子供を載せたベビーカーがガラガラ激しい音を立てて私のすぐ脇を通り過ぎることも少なくはありません。
ディズニーランドであればモンスターズ・インクやプーさんのハニーハント、ディズニーシーならばトイストーリーマニアに向かって走る方が多いようです。
誰よりも早く人気アトラクションのファストパスが欲しい・スタンバイに並びたい、というお考えのようですが、これはとても危険な行為だと私は感じます。
後方から走ってきた人と接触して転倒、骨折した女子高生の話などをSNS上で見かけることがありました。
他にも心無い方の開園ダッシュが原因で周囲に居た方が巻き込まれて負傷した、というコメントもSNSで見受けられるようになりました。
そして、こういう残念なコメントをみるにつけ今のパークの状況は決して看過できるものではない、と益々思うようになりました。
この写真は今年の春、ディズニーランドでの1枚です。
4月、ディズニーシーではじめてみたボードですが、同じようにディズニーランドでもキャストの方が掲げておりました。
外国からお見えになる方もいるから、というのもあるんでしょうが、ここまでしないと自制心が働かないものか、と思ってしまいました。
なぜ「走ってはいけない」のか?

パークはそこに集う人、みんなのもの。
私はそう考えています。
不特定多数の方が集まる場はイコール公共の場と言っても差し支えはないかと思います。
したがって公共の場と同じである以上、日常生活と同様に守るべきマナーはパークの中でも守らないといけない、と私は考えます。
しかし、残念ながら先に挙げたようにファストパスを早く獲りたい!ショーやパレードを良い場所で観たい!という欲求が勝ってしまい、結果ブレーキが効かない状態に陥ってしまうように感じます。
遠方に住まわれている、あるいは学校や仕事の都合でたまにしか来ることの出来ない方が多いことも十分理解しています。
そして頻繁に来園する事がかなわないからこそ、遊びに来た時には沢山やってみたいことをやろう!という心境になるのも凄くよく理解できます。
しかしながら、いかなる理由・事情があっても開園ダッシュという行為は絶対見逃されるものではありません。
そもそも混雑している中、人をかき分けて全力で走る行為はのはあまりにも危険で無謀で愚かです。
多くの方を不快にさせる、最悪の場合怪我人も出る。
思慮分別のある方々であれば、すぐに分かることだと思います。
ところが走りだした子供に対して注意をするどころか「もっと早く走れ!」とけしかける親御さんがいらっしゃるのです。
これにはびっくりしました。
こういうシチュエーションに遭遇するとなると、私は同行する家族の身の安全の確保が大事だと考え、とにかく当て逃げされないように周辺をキョロキョロ見廻し、危険を避ける行為・行動に出ざるを得なくなります。
遊びに来た場所で怪我をしたいとはこれっぽっちも思わないからです。
なるべく端っこを歩き、周辺を見廻すなどしてとにかく巻き込まれないように心がけています。
特に小さなお子さんをお連れの親御さんは学生さんが春・夏・冬休み等、開園ダッシュが通常よりも多く見受けられる時期はより一層の注意を払って、私のように端っこをゆっくり歩きながら周囲を見廻すなどして備えてください。
「SCSE」はゲストこそ守るべきコンセプト!

ディズニーには「SCSE」という概念があります。
キャストの皆さんが順守するべき行動基準です。
- Safety・・・・・安全
- Courtesy・・・・礼儀正しさ
- Show・・・・・ショー
- Efficiency・・・効率
この「SCSE」はとても興味深い内容です。
そして一番最初にくる、「Safety=安全」という概念は、昨今のパークの状況をふまえると、キャストの方だけが守るべき行動基準ではなく、遊びに来る全てのゲストの皆さんもしっかりと守るべきことだと私は改めて思います。
みんなでしっかり守るからこそ、気持よく遊べるしショーやパレードが順調に進行する。
そう思うのです。
それが守られなければどうなるか、賢明な読者の皆さんはもうお分かりになるかと思います。
私の過去の経験ですが、開園ダッシュに巻き込まれて背後から思い切りどつかれた、ベビーカーが足に当たって痛い思いをしたことが幾度かあります。
当たっても謝りもしないでとにかく目指すべきものにまっしぐらな方ばかりでした。
自分事ばかりだから廻りがまるっきり見えていないんですね。
そしてそれは何も私だけでなく、他のみなさんも同様の経験が少なからずあるのではないでしょうか。
今でもエントランスを抜けてワールドバザールを歩いていると目に飛び込んでくるのは、混んでいるところに背後からドンドン体当りして突進していく光景ばかり。
そこには決して安心や安全、そしてハピネスも何もないですよね。
ただただ、残念。
そしてこういう残念な光景が早くなくなってほしいという気持ちが強くなるばかりです。
最後はゲストの良心にかかってくる!

こういった安全管理に関する一切の責任を現場のキャストや運営元である株式会社オリエンタルランドに押し付けるのは簡単な話です。
毎日キャストの皆さんはゲストに不測のことがあってはならないという気持ちで常に目配せをして私達ゲストが快適に過ごせるように配慮をされているはずです。
しかし、100%の対応が難しいのも事実。
そうなると、最後はやはりゲストである私達の良心にかかってくるところが大きいと思います。
年間を通して多くの方が東京ディズニーリゾートという世界でも有数の集客力を誇るテーマパークに遊びに来ます。
皆さんのほとんど多くは遊びに来た1日を楽しく過ごしたい方々ばかりだと思います。
しかしながら、残念なことにごく一部の方々のお陰で痛い思いはしても愉快な気持ちで遊べない方がいるのも見逃せない事実なのです。
ただ、それも開園ダッシュを行わなければ全て避けられることなのです。
今一度、自分たちのマナーを振り返ってみて、周囲を大きな怪我に巻き込みかねない開園ダッシュをやらないでほしいという個人的な願いを込めて今回記事を投稿させて頂きました。
楽しい場所が楽しい場所じゃなくなるのはとても残念なことです。
こんな風に可愛らしく対応されたら、走る気をなくす人が出て来るのかな、と思いつつ、1人でも多くの人が開園ダッシュを控え、安心・安全・快適なパークでの素敵な1日が過ごせますよう祈念しつつ本稿を終えたいと思います。
転ぶとあぶないから、走らないでね。 #開園ダッシュ撲滅キャンペーン pic.twitter.com/oCybApweV3
? Ktrickjp_Duffy (@ktrickjp) 2014, 7月 10
はしったら、あぶないよ。 #開園ダッシュ撲滅キャンペーン pic.twitter.com/6XEYMo49dc ? Ktrickjp_Duffy (@ktrickjp) 2014, 7月 10
海キャストさん
「パークの中を走る時代は終わりました!今はパークを歩いて楽しむ時代です!もし走ってる方を見かけたら、皆さん冷ややかな目で見てあげてください?」朝から吹いたわwww #TDR_now
? ゆーが??ぬいば重課金Year (@ysdream_disney) 2016年10月15日
そういえば前に海にinしたとき、開園ダッシュしてる人に向けてキャストさんが「走っても無駄な抵抗なだけです。待ち時間は変わりません。走っても無駄な抵抗です。歩いてください。」的なことを言っておられた。かなり驚きましたね。
? 躙@D垢 (@RM35699333) 2016年10月16日
本日もお読み頂き、ありがとうございました。
※2014年9月投稿時の原稿を大幅加筆修正しました。ただし表現は変わってもお伝えしたいメッセージは1ミリたりともブレはありません。人によっては小うるさく思われるかもしれませんが、今記事を契機に開園ダッシュを控え、パーク内でのマナーについて再考頂ける事を願ってやみません。