楽しいパークも、何度も通っていればだんだんとアトラクションや美しい景色も、慣れてきてしまうもの。そこから興味の方向がマニアックになっていって、気づけば「パークオタ」に……という方も多いのではないでしょうか。
今回はそんなパークオタの、ちょっとだけマニアックなディズニーランドの楽しみ方を紹介していこうと思います。
この記事のもくじ
筆者のオタク度
とはいっても、筆者自身はかなり軽めのパークオタ。オタクの前ではオタクと名乗るのは気が引けるくらいのオタクです。
ということで、今回はパーク沼の扉を開きつつある「初心者パークオタ」が何を考えながらアトラクションに乗っているのか、ちょっとだけご紹介します。
①カリブの海賊で塩素の匂いを感じる
水を消毒する塩素の匂いって、わくわくする記憶と結びついていませんか?夏のプールとか、水族館とか。カリブの海賊も塩素の匂いがしますが、特に匂いが強いのは大砲のシーン。ここでたくさん息を吸うと「ああ、ディズニーランドに来たんだなあ」という気持ちになります。
このシーンでキャプテンバルボッサたちをよくみると、意外と小さく作られていることを実感します。「バルボッサより私の方が大きいぞ!」と、心の中でマウントを取れます。
あと、スタート直後にきこえるギターがちょっと下手……なのも、毎回確認して安心しています。あんなに練習しているのに、いつになってもうまくならないんですよね。
カリブの海賊は、9月から半年間の長期休止にはいります。今回の休止で大きくリニューアルされるという見解も。(詳しくは『ディズニーランド「カリブの海賊」がなんと半年間の長期休止!何かが変わる?分析してみた』)
その違いも発見できるよう、今のカリブの海賊を、細部まで目に焼き付けておくのもいいかもしれませんね。
②ライドアンドゴーシークで、テッドの顔を見る
モンスターズインクの最初の方のシーン、マイクとサリーが出勤中に信号待ちで一緒になる大きな恐竜。あれがテッドです。
作中でテッドの顔は映らないのですが、アトラクションではテッドのお顔も見ることができます。街に入ってすぐ右手にいるので、見上げてみてください。
テッドの顔以外にも、ライドアンドゴーシークはいろいろなところが作り込まれています。ハリーハウゼンにはニモがいたり、暖簾に実はメッセージが書かれていたり。
あとはランドールが張り付いたプレス機。ずっと回っているのに、ランドールがまわってくるのは最後だけなんです。どんな仕組みになっているか、なんてことに注目するのも面白いです。
③ホーンテッドマンションのボールルームで、自分の真下や真上にいるゴーストに思いを馳せる
ボールルームで踊る、半透明のゴーストたち。トラムとボールルームの間にはめこまれたガラスに、彼らの踊る姿を反射させている……という仕組みは有名ですよね。
反射している姿だけ楽しむのも申し訳ないので「私の上下で踊っているんだなあ」と、ゴーストの本体に思いを馳せてみてください。ガラスを見ようと目を凝らすのもよいですね。現実的な眼差しを向けてみるんです。
逆に目で追ってくる肖像画は「目のところがくぼんでいるだけでしょ」と思わず、子どもの心を大切にして「追いかけてくる!」と思ってください。向きがかわる石膏像も同様です。本当にそう見えてきて楽しいです。
④「ガチソロホンテ」を楽しむ
これはシンプルにやってみてほしいです。閉園間際、空いている時にキャストさんに「1人で乗ってみたいのですが、前後に他のゲストが乗っていない状態にできますか?」と話しかけてみてください。トリッキーな質問なのでキャストさんを困らせてしまうこともありますが、大抵は快く応じてくれます。
マダム・レオタの水晶のシーンで、周りに誰も乗っていない真っ黒なトラムが続いているのをみると、急に怖くなったりします。墓地で急に飛び出すゴーストも、いつもは平気なのに絶叫してしまったりします。私だけでしょうか。
⑤ガジェットのゴーコースターで、縮尺のズレを見る
トゥーンタウンの右奥の、小さなジェットコースター。ご存じのとおりここは、歯ブラシやビンのふたなどの日用品を使って作られています。が、実はこれらの縮尺は、ちょっと変なところがあります。
例えばこの橋。「ハサミの半分サイズのマッチって、大きすぎない?はさみが小さい?」「歯ブラシ、柄に対してブラシの毛が長すぎない?」とか、こんな難癖をつけながら歩きます。
パークの設計士、イマジニアさんたちは天才なので、基本的に設計に対して文句のつけどころがありません。でも「ここは色々な都合があったのかな」と思える、数少ないスポットです。
⑥スプラッシュマウンテンで、うさぎどんが後ろに戻っていくのを確認する
魚釣りのシーンのあと、石造りの橋をくぐった先。左手をうさぎどんが「いこうよきつねどん!」とジャンプして並走していきます。そこで後ろを振り返ってください。
セリフが終わってスポットライトが消えたあと、うさぎどんは次のゲストを楽しませるためにまたバックするのを確認します。「行ったりきたり、うさぎどんも大変だなあ」と思いを馳せてみる、ただそれだけです。
ちなみにハニーハントの序盤、風船で空を飛ぶプーさんでも同じ楽しみ方ができます。
⑦エリアの境界線を、意識してまたいでみる
アトラクションではありませんが、パークを歩く時の楽しみ方も。ディズニーランドでは、エリアごとに床の色が違っているので、エリアの境界線がシーよりはっきりしています。
「左足はトゥモローランド、右足はトゥーンタウン」と意識してまたいで立ってみましょう。国境をまたぐような、なんだか嬉しい気持ちになります。
⑧エリアミュージックの境界を、意識してみる
逆にエリアミュージックの境は、実になだらかです。気付いたらBGMが変わっています。あえてその境目を探してみましょう。「ここなら両方のエリアのBGMが聞こえるぞ!」となります。
実はこれはランドならではの楽しみ方。シーではエリアミュージックの境に水の音が入るので、なかなかこの現象を楽しむのは難しいのです。
まとめ
おそらく私は、パークの仕組みを知ることが好きなんだと思います。現実の技術を組み合わせて作り上げられる夢の国。その裏にどんな努力や工夫があるのか、それを考えるのが楽しいタイプのオタクなんですね。
「これの何が面白いんだろう」と思われた方は、もっと違う方面に興味を持つタイプか、あるいはまだまだシンプルにパークを楽しめているのだと思います。ぜひご自身の「好き」を追求してみてください。
また逆に、今回の記事を読んで「まだまだ浅いな」と思われた方も、大勢いらっしゃると思います。あなたのマニアックな楽しみ方も、ぜひ教えてください。