アトラクション別傾向&攻略法【白雪姫と7人のこびと】

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様々なアトラクションが広がるディズニーランド。やはり人気なのはコースター系ですが、夢の世界が広がるファンタジーランドでは、メルヘンチックなアトラクションが多く存在します。

その名のとおり、お子さん向けやスリルライド系が苦手な方でも安心して楽しめるものが多く集まっているファンタジーランド。しかしながら外観から想像するものと異なるものも…?

そんな中、知っていると少しだけ得するポイントやアトラクションを楽しむ上での攻略法などについてのシリーズ企画。個々のアトラクションを紹介する「アトラクションごとの傾向&攻略法紹介シリーズ」。

今回は「ファンタジーランド」の「白雪姫と7人のこびと」をご紹介します。

実は題名と外観からでは想像できない「お化け屋敷」?

ディズニーランドはご存知「夢と魔法の王国」。そのタイトルをそのままテーマランドにしたと言ってもいいのが、ファンタジーランド。

童話の世界が目の前に広がり、おとぎの国。アリスやピーターパン、プーさんにピノキオなど、おなじみのキャラクターが冒険に連れていってくれます。

その名のとおり、ファンタジーの世界が広がるエリアは小さなお子さんでも安心して楽しめます…と、いいたいところではありますが、このエリアで一番注意したいのが、この「白雪姫と7人のこびと」。

その可愛らしいタイトルとは裏腹に、簡単に言ってしまうとこのアトラクションは実は「お化け屋敷に近い」ものなんです。日本のこのアトラクションの題名は「白雪姫と七人のこびと」で、英語表記では「Snow White’s Adventures」で、直訳すれば「白雪姫の冒険」です。

しかし、米ディズニーランドやマジック・キングダム、ディズニーランド・パリでの同アトラクションの題名はなんと、「Snow White’s Scary Adventures(白雪姫の恐ろしい冒険)」となっています。

ここからもわかるように、海外と比べると日本版ではタイトルに「Scary(恐ろしい)」が無いんです。ただ、その言葉が無いからと言っても、内容はほとんど同じ。

どのパークのものも最初から最後まで内部は暗く怖い雰囲気が続きます。魔女が多く登場(6回ほど)し、冒頭からガイコツが登場したり、暗い森や洞窟を中心に進む内容となっています。

途中で明るいシーンは小人の住む家に入った数秒間だけ。あとはずっと怖い雰囲気尾中を進みます。

特に小さなお子さんは注意が必要です。公式ページのアトラクション紹介ページにも「こわい魔法使いが登場します。小さいお子様はご注意ください」との記載があり、アトラクション入口の案内板にも同様の趣旨の説明がかかれています。

ちなみに下の写真は乗ろうとしている小さなお子さんにキャストが大丈夫か聞いている場面です。空いていればこうした配慮もありますが、基本的には自身で判断する事になります。

お子さんが怖いのが苦手で悩んでいる時は乗らないほうが無難と考えていいと思います。

意外?実は「白雪姫の視点を体験する」という設定。

このアトラクションはディズニー映画「白雪姫」をモチーフにしたもので、トロッコに乗って冒険します。これは意外かもしれませんが、白雪姫の視点で物語を体験するという内容です。

魔法使いや小人など、おなじみのキャラクターが登場するこのアトラクションは所要時間は約2分30秒ほどで、定員は1台につき前後に2名づつ、計4名。(写真撮影は禁止なので施設内の写真はありません。)

コース全長は約200mとされ、ディズニーランドではおなじみのオーディオアニマトロニクスのフィギアは約40体で、トロッコは十数台で運行されています。

待ち時間は全体的に比較すると短めではありますが、同等規模アトラクション、「ピノキオの冒険旅行」よりは若干長め、「ピーターパン空の旅」よりは短め…といったところでしょうか。

普段の週末で30分前後、混雑時には4~50分くらいと考えていいと思います。入園制限クラスの混雑でも60分を越える事はほとんどありません。

これらの中規模アトラクションは夜以降になると待ち時間が短くなりますので、概ね40分以上の待ち時間が発生している場合は後回しにした方が賢いでしょう。

その他の細かなトリビア・攻略法など

このアトラクションはご存知「白雪姫」(原題は「Snow White and the Seven Dwarfs」)の物語ですが、これはディズニーの長編映画第1作目で、世界初の長編カラーアニメーション作品ある事は有名なお話。…ちなみに物語の中の白雪姫の年齢はなんと「12歳」という設定です。

最初の航海は1937年12月ですから、なんと第二次世界大戦(1939年~)が始まるより前という歴史の深い作品なんですね。さらには1930年代の映画としては、最も配給収入を上げた作品もこの白雪姫なんです。

ただ、前述のとおり、その映画やアトラクションの名前に反して「お化け屋敷」的な要素の強いこのアトラクション。物語の主人公である白雪姫の姿が登場するのはなんと一回だけです。

さらに元祖の米アナハイムのディズニーランドのオープンと同時に開始した同施設には「白雪姫の視点」であるため、当時は白雪姫が一切登場しませんでした。

しかしながらこの趣旨がほとんどのゲストに理解されず、白雪姫が登場しない事に疑問を持つゲストが多かったため、リニューアル時についかされたというエピソードがあります。

またゲストが乗るトロッコ型をしたライドは小人たちのベットをイメージしたもの。また、先頭には、それぞれ7人のこびとの名前が刻まれています。乗ってしまうと見えない位置になるので、乗車する前にチェックしてみてください。

…以下はその名前。

「Doc」(ドッグ)先生
「Grumpy」(グランピー)おこりんぼ
「Happy」(ハッピー)ごきげん
「Sleepy」(スリーピー)ねぼすけ
「Bashful」(バシュフル)てれすけ
「Sneezy」(スニージー)くしゃみ
「Dopey」(ドーピー)おとぼけ

また、アトラクションのライドが乗り場に戻ってくるドアがありますが、その上には「Seven Dwarf’s Mine と文字が書かれています。「Mine」は一般的には「私のもの」的な意味で使われる事が多いですが、ここでの意味は「鉱山」や「鉱床」という意味です。

アトラクション途中でも色とりどりの鉱石が出てくる部分がありますが、ここは彼らの高山の出口なんですね。現在は無くなってしまいましたが、ディズニーランドの定番、夜のエレクトリカルパレードの中で、彼らはツルハシを持ってトロッコ型のフロートに乗っていた事もあります。

また、海外版では最後に白雪姫を王子様が救うハッピーエンドのシーン等があるのですが、日本版では魔女が崖の上で大岩を落とそうとしているというシーンでアトラクションは終わりになります。

…夢と魔法の溢れるファンタジーランドのイメージからはちょっと異なる不思議なアトラクション。現在ではレトロな雰囲気もありますが、ディズニーアニメ元祖の作品の世界に浸れる貴重なアトラクションです。