アトラクションごとの傾向&攻略法【インディ・ジョーンズ・アドベンチャー】その2

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様々なタイプのアトラクションがそろっているディズニーシー。しかしながら、やはり中では絶叫系のアトラクションが人気です。スリルだけでなく、細かな物語なども魅力ですね。

そんな中、知っていると少しだけ得するポイントやアトラクションを楽しむ上での攻略法などについてのシリーズ企画。個々のアトラクションを紹介する「アトラクションごとの傾向&攻略法紹介シリーズ」。

今回はディズニーシーを代表すると言ってもいい程、有名なアトラクション。ロストリバーデルタにある、「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー」の雑学についてご紹介します。

アトラクションだけでなく、細かな物語も魅力のひとつ!

人気のスリル満点のこちらのアトラクションはディズニーシーを代表するアトラクションのひとつでもあり、終日多くのゲストで賑わいます。

それは人気の絶叫系であることもありますが、実は細かなストーリーが多く隠れているのも大きな魅力です。今回はそのあたりをご紹介します。

こちらは人気のアトラクションですので乗り場までのスタンバイの列もかなり長めに作られています。ただ、そこはやはりディズニー。ゲストを飽きさせない工夫がされています。

主人公である、遺跡を発掘中のインディ博士ですが、スタンバイ列を進んでいくと、途中にあるファストパスを渡す少し前の右側には「彼の作業机」と思われるものがあります。

机の上には発掘関連の資料などが無造作に置かれています。目だrつ所にあるので見た事がある方も多いと思いますが、この机の上にはよく見ると複数の新聞が置かれています。

この一番上をよく見ると日本語の新聞が置かれています。さらに新聞中央の写真を見ると…何やら日本人らしき人物が写っています。

これはこのアトラクションの雑学としては有名なお話なのですが、この人物は同アトラクションのオフィシャルスポンサーである「パナソニック」(旧 松下電器産業)の創始者である、松下幸之助氏の姿です。

写真はこのアトラクションの時代設定である、1930年なので、もちろん若い頃の姿はありますが、ここに彼がいる理由はなぜなのでしょうか?

それはこのインディ博士の発掘に対して、松下電器が電気器具などの物資を提供した…というバックグラウンドストーリーが存在するからなのです。…ちなみに下記にはこの新聞に書かれている内容をご紹介。

謎の古代文字解読される。
考古学者インディアナ・ジョーンズ博士が警告
「水晶髑髏の怒り招くべからず」

【中米特電】
 米国人の著名な考古学者であるヘンリー・インディアナ・ジョーンズジュニア博士は、現在中米のロストリバーへ探検旅行を計画している人々に対して「水晶髑髏の魔宮に決して近づいてはならぬ」と警告している。」

 このような寺院には我々のような人間を近づけぬ為の罠が仕掛けられている事が多い。私の言葉を信じて欲しい。未だ安全ではないのである。」
 現地では、寺院に入った人間は決して神聖なる水晶髑髏の怒りを招いてはならないとの伝承がある。ロストリバー周辺に住む人々の話しに寄れば、水晶髑髏は超自然的な力を持っている為、その怒りを招いたものには恐ろしい災いが降りかかると云う。

 寺院に刻まれた古代文字の解読に最近成功したジョーンズ博士もこれには同意見のようである。「水晶髑髏には超自然的な魂のようなものが宿っているそうだ。水晶髑髏は歓迎しない侵入者を寺院に近づけない為の番人なのである。但し、そういうものの存在を信じているならの話であるが。」

 ジョーンズ博士は水晶髑髏に関する事にも、伝説にある「若さの泉」に関する事にも、これ以上は口を固く閉ざした。ジョーンズ博士の助手であるパコという現地人の話に寄ると、インディ・ジョーンズ博士は自分の言葉が引き金となって世界中の人々が「若さの泉」求めてこの人里はなれた中米に密林地帯にやって来る事を恐れているらしい。

…と、書かれています。この新聞記事はまず普通にスタンバイに並んでいるだけではまず読めませんしわかりません。しかしながらこんな細かな部分にまで作りこまれているのはさすがですね。

さらに新聞にはこんな記事が続きます。

インディアナ・ジョーンズ博士
失われし魔宮を探索
広がる噂 魔宮内に「若さの泉」が在る可能性

 インディアナ・ジョーンズ博士は「若さの泉」と失われた水晶髑髏の魔宮を関連付けて話す人々をあざ笑って次のように語る。「私は科学者である。君たちが話していることはまるで土曜のマチネーのようだ。」

 しかしながら、現在魔宮内でを調査中のジョーンズ博士が「若さの泉」の在処を捜しているという噂があるのも事実である。考古学者の間では水晶髑髏の魔宮の重要性に付いて様々な意見があるが、「若さの泉」が魔宮内に存在するという説には殆どの考古学者が同意している。このような報道に付いてジョーンズ博士は依然として発言を控えている。

松下電器 密林探検隊にラヂオや電気器具を提供

 松下電器が密林探検隊に必要な電気器具類を提供する事となった。深い密林に覆われた水晶髑髏の魔宮に空中から物資を届ける事は非常に困難である為、魔宮の近くを流れるロストリバーを利用して船による輸送が行われた。

 生い茂った密林、しめじめとした暑さ、熱病、突然のスコール、或いは毒蛇やワニ、豹などといった野生動物が輸送時の障害となったものの、社長の松下幸之助氏が監督として直々に現地へと赴き、物資の引渡しは無事に終了した。

…と書かれています。電気器具が提供された時には松下幸之助氏本人が同行して直接引渡しを完了…と書いてあります。

これでも十分凝った作りなのですが、さらに細かく見ると、この記事を裏付ける様なものが、このインディの建物の中に置かれています。

それが上の写真。これは前述の博士の机がある場所の少し手前の左側。ここにはちょっと奥まった物置の様なスペースがあります。

ここは誰も気がつかない様な目立たない場所で、さらにファストパスやシングルライダーで乗車した場合はこの場所は通らない位置なのですが、ここに無造作に置かれた電球があります。

書かれた文字をよく見ると「National(ナショナル)」の文字があります。ご存知、これはパナソニックの前身である松下電器産業が、パナソニックのブランド登場以前に名乗っていた旧製品ブランド名。

現在はこの名前の製品は製造していませんがこんなところにも先程の新聞に書かれている物語が反映されているんですね。

インディ博士を影で支える「ある組織」の存在。

さてそしてもうひとつ細かなお話。この発掘作業を行っているのはインディ博士はもちろんですが、この巨大な遺跡を一人で発掘しているわけではありません。

博士をバックアップするちゃんとした組織も存在します。その組織とは「ペンシルバニア州立アンドリュー大学」(Andrews university of Pennsylvania)。こちらの名前はパークに詳しい方も、まず聞きなれない名前だと思います。

この名前は表立って出ているところが非常に少ないのですが、よくパーク内を見ると、意外なところにその名前が刻まれています。一番目立つのはレストラン「ユカタンベースキャンプグリル」建物入口に掲げられた看板。ここには「YUCATAN BASE CAMP」の文字の下には前述の「GRILL」の文字が木製の看板で打ち付けられています。

その下に隠れている文字は全て確認できませんが、では、今度は少し入口に戻って、レストラン敷地入口上部にある布製の看板を見てください。ここに近づいてよく見てみると、「GRILL」の文字の下には、「ANDREWS UNIVER… OF PENNS…」と読み取れます。

…これれを合わせて見ると、「ANDREWS UNIVERSITY OF PENNSYLVANIA」(ペンシルバニア州立アンドリュー大学)と書かれている事がわかります。

また、同レストランで使われているお盆。ここに「YUCATAN…」の文字に下に「PROPERTY OF ANDREWS UNIVERSITY」(このトレイはアンドリュー大学の所有物)と書かれています。こんなところにも小さなストーリーが隠れているんですね。

さらに同大学の名前は、このロストリバーデルタに置かれている木箱や樽などにもさりげなく刻まれています。かなり細かいこだわりですが、お時間ある時はぜひ探してみてくださいね。

次回も細かな雑学や周辺とのつながりなどについてご紹介します。