誰もが心に思い描く「夢と魔法の王国」東京ディズニーリゾート。今回の記事は、ディズニーでのゲストのマナーについて再度考える振り返り記事です。特にリゾート内で近年問題となっている現象について触れたいと思います。
この記事のもくじ
夢の国での過ごした方が問題に。
アニメーションと現実世界が融合した「夢と魔法の王国」、ディズニーランド、ディズニーシーですが、昨今ではゲストの様々な行動が賛否両論、物議を醸しています。
ハイレベルなショーでのパフォーマンス、ドキドキハラハラなアトラクション、非現実的な景色やロケーションなど、高額な年間パスポートや入園パスポートでひと度パークの中に入ると、性格が変貌してしまう方も中にはいるのでは。
近年ではパークの体験価値やコンテンツも筆者が年パスを手にした3年前から随分と増えてきました。
記憶に新しいのは2014年から始まった夜のキャッスルショー、「ワンスアポンアタイム」。
ディズニーが得意とするプロジェクションマッピングに、パイロと呼ばれる特殊効果(音楽に合わせて打ち上がる花火)、大迫力のキャノンフレイム等を駆使した人気エンターテイメントです。
指定の中央鑑賞エリアは抽選制で、当選しなかった場合は正面からシンデレラ城の見える場所を長時間確保しなくてはなりません。
待機中は当然お腹も減りますから、鑑賞前に隣接する施設で食料をテイクアウトし、鑑賞後にはゴミやペットボトルが多く出てしまいます。
2年前の開始当時、周辺のゴミ箱や清掃キャストのキャパシティを遥かに超え、鑑賞エリア以外にも大量のゴミが放置されるという事態に。
現在では人気も落ち着き、清掃キャストの配置など改善もされましたが、当時は「夢の国なのに。。」と残念な光景を目にしてしまいました。
ゲスト一人ひとりが、ほんの少しだけ離れたゴミ箱に持っていくなど、少しの心がけで問題は事前に防げたようにも思えますね。
ゲストの心がけで少しでも減らしたい。開園ダッシュ問題はいつまで続く?
一つでも多くのアトラクションに乗りたい!人気ショーをいい席で見たい!と、ゲストの欲求は時を追う事に深まっていきます。
朝8:00の開園と同時にゲートを通過し、一目散に目的地へ駆け抜ける「開園ダッシュ」も問題視されてからなかなか解決しませんね。
ディズニーシーの人気ショー「ビッグバンドビート」。
TDS開園15周年に合わせショー内容の1部やコスチュームなどをリニューアルするということで、現行版の最終公演がつい先日千秋楽を迎えました。
この最終公演日の最終回、いわゆる「ラス回」目当てに、多くのファンが抽選のない2階席を目指して集まりました。
こちらは2階自由席に並ぶ列の様子です。
同エリアには人気アトラクション、トイストーリーマニア!やタワーオブテラーの待機列も形成されるため、ビッグバンドビートの2階自由席の列はウォーターフロントパークを一周し、エレクトリックレールウェイの前まで続いてしまう状況に。
リニューアルに伴う休演は3/20~4/14までのわずか3週間とは言え、この列は開園の朝8:00からわずか約20分で、その日の5公演分全てが満席となってしまいました。
ステージに近い1階席は先ほどのワンスアポンアタイムと同様抽選。
何としても確実に見たい!と、抽選のない2階自由席に並びたいという熱いファンの気持ちが汲み取れます。
普段から人気アトラクションに向かって走るゲストも多く、こう言った問題は長年パークに通うファンも一緒になって考えなければならないのかもしれません。
記念撮影は安全、健全に!?
そして今年に入ってから突如急増してきた「寝転び撮影」。
ランドではシンデレラ城、シーではタワーオブテラー等を背景に、うつ伏せに寝転び、荷物の上にスマホを置いてタイマー撮影!というスタイルが、学生を中心に盛り上がっているようです。
話題の自撮りアイテム「セルカ棒」を使うことなく(※パーク内では三脚・一脚扱いとなるため使用禁止です)、またローアングルとなるので高さのあるシンデレラ城やタワーオブテラー全体を背景に入れることが出来るようです。
ツイッターやInstagramといったSNSサイトにこだわりの自撮り写真を掲載するため、仲間とともに試行錯誤しながら撮影をしている時間も楽しい思い出になる、ということもあるかと思います。
しかし一時的とはいえ、寝転ぶためのスペースを専有してしまうことになりますね。
「納得のいく写真が撮れるまで時間がかかるから、他人には頼みづらい」という声も。
また、女性も短いスカートのまま抵抗なくうつ伏せになっているので、小さな子供や、男性陣からは目のやり場に困ってしまいますね。
夏の散水ショー「雅涼群舞」が始まると、シンデレラ城前は鑑賞エリアが設けられますので、この問題は6月いっぱいまで続きそうです。
賛否両論の「パーク内での公開プロポーズ」
もう一つ、SNSで話題か迷惑か賛否両論の「公開プロポーズ」。
筆者としては、お恥ずかしながらパートナーにプロポーズの経験もないので「プロポーズってレストランでするものじゃないの?」程度の認識でいたのですが……(笑)
ディズニーランドの象徴、シンデレラ城の前で、片膝をつきガラスの靴や花束をパートナーへ贈る、まさに感動の瞬間をディズニーパークで実践するカップルたちが昨年からSNSなどで話題となっています。
たまたま通りかかったゲストは祝福の拍手を送り、感動する人、私もされてみたい!羨ましい!とtwitterでつぶやく人なども見られますが、反対に「通行スペースの邪魔になる」と批判的な意見も。
ディズニーリゾート内には不測の事態に備え、適材適所に必要なキャストが配置されています。
このエリアのこの時間はパレードがある、人気アトラクションの混雑対応など、ある程度の予測を立て、様々なキャストがゲストの夢の時間のお手伝いをしてくれています。
そこへ、予想打にしないゲストの混雑。
行き交うゲスト同士がぶつかって思わぬ怪我やトラブルになったり、災害などの緊急対応にも対処出来なくなる可能性もあるため、あまりに大がかりな注目を集める公開プロポーズは控えた方がいいかもしれません。
いかがでしたでしょうか。
今回はゲストのマナーにフォーカスを合わせましたが、日本のディズニーリゾートは海外にはない素敵な魅力も沢山あります。
それは、リゾートに訪れる多くのゲストが日本人だからこその「思いやり」と、パークで働く日本人キャストの「おもてなし」が融合した、TDRでしか味わえないオリジナルの「夢と魔法の王国」なのではないでしょうか。