誰もが気軽にSNS、特にTwitterやInstagramなどで世界中にその手のひらから情報を発信できるようになった時代。
とても便利でありがたいのですが、同時にその「便利さから生じる弊害」も生まれてきています。
最近話題に上るのが、パーク内で撮影した画像や動画の「他の人の写り込み」。全く悪気がない行為だとしても、大きな問題になる事が…。どうするべきなのか考えてみたいと思います。
この記事のもくじ
「何」が「どこまで」問題なのか?
ネットやSNSをやられている方は、こうした肖像権の問題については、何度か目にした事があると思います。
しかし、わかるようで意外にわからないのが「肖像権の侵害」。非常に簡単に言うと、その名の通り、「ある人物が特定できる状態で本人の許可なく公開してしまう行為など」を指します。
単純に考えて、知らぬ間に自分の姿がネット上で拡散されると言うのは非常に怖いものですよね。
しかし、「何」が「どこまで」「どのように」明らかにしてしまうことがダメなのか…と言う明確な基準をご存知の方と言うのは非常に少ないというのが現状だと思います。
実は明確な定義がない「肖像権」
そんなよく耳にする肖像権ですが、意外なことに、実はその肖像権自体の明確な定義が「具体的にどこからどこまで」と定義されていないのです。
「それじゃ、どうしようもないのでは…?」と思うかもしれません。
しかし、「一般的に肖像権の侵害になる可能性が高い」と言われている状況は明確になっています。
具体的には「明確にその人物が特定できる場合」や、「その人物を主体として撮影されたもの」であったりする場合が考えられます。
シンプルに言うと、「その被写体を特定できるかどうか」というのがポイントになります。
逆に言うと、「その本人の顔が写っていない場合」や、「ぼやけていて特定ができない」、「ほんの一瞬動画に映っただけ」であり、その本人かどうかが特定できないと場合は肖像権の侵害にあたる可能性は低いとされています。
基準は不明確でも「ダメなもの」として考える
前述したように、個々のケースが肖像権の侵害に当たるかどうかは、その状況等にもよるので、「ここからここまでがダメ」と言う明確な定義はありません。
しかし、これを「明確な定義がないから何でも良い」と捉えるのではなく、逆に、「そうした危険を含んでいるので注意する」と考える事が無用なトラブルを避ける一番の方法だと思います。
「問題がある可能性があるなら映さない」、または「画像を加工する」と言う考えを常に待ち、公開する場合は、配慮を行う事が余計なトラブルに巻き込まれない一番良い方法ではないかと思われます。
無料アプリで簡単に加工はできる
そうしたネット上でのやりとりを見ていると、「モザイクのかけ方がわからない」や、「動画だからかけられない」、中には「正直めんどくさい」と言っている方も見かけます。
しかし、今は何でも気軽にアプリケーションでできる現代。少し探せば、気軽に簡単にモザイクやぼかしなどを入れられる無料アプリはたくさん出ています。
ほんの少しの手間をかけることで、自分も周りのゲストも安心してSNSを楽しめるような考え方が浸透すると良いですよね。
「自衛する事」も一つの考え方
お伝えしてきたように、「望まぬ自分の姿を勝手にネットにさらされる危険」と言うのは、いつでもどこでも誰でも持っています。
特にショーやパレードなどを多くの方が撮影する東京ディズニーリゾートでは、その可能性も非常に高くなります。
そんな中、現実的にそうした状況から完全に身を守る事はできません。
しかし、少しでもそれを防止し、そうした様子を撮影されたくない場合は、帽子や眼鏡サングラスなどで、自分を特定されない様に簡易的な変装をするのも1つの手段であると思います。
「映り込みをしたくないから、簡易的な変装をする」と言うのは少し大袈裟かもしれませんが、誰もが高性能のスマートフォンを待つ、一億総カメラマン時代。
どこから誰に撮られているかわからない可能性もある現代。そうした自衛を行うのも1つの手なのかもしれませんね。
自分が逆の立場だったらどうなのかを考える
何度か触れたように、誰でも気軽に簡単に世界に情報が発信できる時代。
「だから仕方がない」のではなく、もし自分が相手の立場になったらどう思うのか、どんな影響があるのか…などを考えて、「写真や動画をネット上にアップする時は簡単でもいいので、必ず加工を行う」、また「加工ができないのであれば、そもそもアップしない」と言う位のの気持ちでおこないたいものですね。
こうした事が「仕方ないからやると言う義務感」ではなく、当然のように自然に行えるようになって、誰もが安心してネットやSNSを使いながらパークを楽しめるといいですね。