様々な季節のエンターテイメントで私たちを楽しませてくれる東京ディズニーリゾート。
近年はあまり行われていませんが、ディズニーランドでは城前の特設ステージでの「キャッスルショー」、パレードルートで行われる「パレード」、ディズニーシーでは海をステージとした「ハーバーショー」が主に行われています。
しかしながら、新型コロナウィルスの制限運営の影響は無くなった現在、キャラクターがごあいさつに来る短いグリーティングショーしか行われないディズニーシー。これはなぜなのか?いつまで続くのか?…について、考えてみたいと思います。
この記事のもくじ
新型コロナウイルスの中で何とかやってくれた「感謝」
思い起こせば、2020年2月28日。「その日」は突然やってきました。
新型コロナウイルスが日本に上陸して間もない頃、いよいよか…?と言う思いが何となく周囲を包む中、ついに東京ディズニーリゾートも臨時休園をする緊急事態となりました。
それから約4カ月の休園を経て、ついに同年7月1日に再開。
しかしながら、まだ感染予防の観点から、しばらくエンターテイメントは実質的に再開されない状態が続きました。
そして、少しづつショー等は復活しつつあるものの、ゲスト同士の距離を保つソーシャルディスタンスはもちろん、ショー中のキャラクターでさえ、そのお互いの距離を保ちながら行わなくてはならない状況でした。
そんなかなり厳しく、これまでにない条件の中でエンターテイメントを行わなければなかったパーク。
先行き見えない中で、準備期間がほぼ無い中でもなんとか開催してくれた、船の上にキャラクターが登場し、ご挨拶をするというキャラクターグリーティング。
船一艘にキャラクターが乗り、ハーバーを周回して挨拶をしながら、キャラクターは上陸などはせず、海を何周か回って帰っていく…と言う、非常にシンプルで10分程度の短いグリーティングショーでした。
しかし、長い制限の中で、窮屈な思いと忍耐を強いられてきたゲストにとっては、こうした形でやってくれるだけでも非常にありがたいと言う気持ちで溢れていました。
しばらく続いた船一艘のグリーティングショー
こちらの船一艘のグリーティングショーの形は、これまでのお正月の時等にはよく見られる形でした。
実質的にはその名の通り、「グリーティング」のショーであり、これまでの大規模な「ハーバーショー」ではありません。
コロナによる影響下で、何とか短期間で実施できるエンターテイメントとして考え出された方法ともいえます。
上陸や決まった位置に長時間の停止をほぼ行わない方法であり、感染予防の観点から「多くのゲストが一か所に集中しない様に考えられた方法」としては「理想の形」だと言えます。
当時はそれでもやってくれるだけで非常にありがたいと意見が多くありました。
「パークの中に入れるだけでもありがたい!」…当時はそんな思いも多くの方がたくさん持っていた状況でした。
何度も繰り返される「変わらぬ形」
しかしながら、やっと2023年5月8日から新型コロナウィルスによる制限運営が終了し、すべての制限が解禁となりました。
まだ不安の残る中ではありましたが、やっとこれから少しずつパークのエンターテイメントも戻っていくのでは…と言う期待感高まる中でした。
しかしながら、ランドではパレードなどが復活している中、ディズニーシーのハーバーショーだけは、いまだにその形を変えず、大きな変化もないまま、シンプルなメインエンターテイメントとして現在も行われています。
なお参考までに新型コロナウィルスの制限以降に行われていた、同様のクリーディングショーは以下の通り。
【2021年】
■「東京ディズニーシー20周年:タイム・トゥ・シャイン!」
ミッキー&フレンズのハーバーグリーティング”タイム・トゥ・シャイン!”
■「ミッキー&フレンズのハーバーグリーティング:ディズニー・クリスマス」
11月9日~11月23日 「イッツ・クリスマスタイム!」(衣装は2018年~)
11月24日~12月9日 「クリスマス・ウィッシュ」(衣装は2010年~2011年)
12月10日~12月25日 「パーフェクト・クリスマス」(衣装は2015年~2017年)
【2022年】
■「トータリー・ミニーマウス」
・ミニー&フレンズのハーバーグリーティング:トータリー・ミニーマウス
■ディズニー・ハロウィーン2022
・ディズニー・ハロウィーン・グリーティング
■ディズニークリスマス2022
・ディズニー・クリスマス・グリーティング
【2023年】
■「ミニー・ベスティーズ・バッシュ!」
・ミニー、ウィー・ラブ・ユー!
■「東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”」
・レッツ・セレブレイト・ウィズ・カラー
・ダッフィー&フレンズのスマイル&ファン
・ディズニー・ハロウィーン・ グリーティング
また、この2023年の夏に行われていたダッフィーフレンズが登場する「ダッフィー&フレンズのスマイル&ファングリーティング」では、高気温のため初回公演がほとんど毎日中止になる…といった状態でした。
異常とも言えるこの夏の気温では確かに厳しい部分もありましたが、パークのメインエンターテイメントとしている中で、初回がほぼ中止になってしまうのは、ゲストにとっては少し残念な形になってしまった部分もあるかもしれません。
来年以降、夏のショーの形は何かしら変化が必要なのかもしれませんね。
2024年春まではこの形で行くのが濃厚?
そんなこのグリーティングショーですが、既に今年(2023年)のクリスマスも同様の形で行われることが発表されています。また、恐らくお正月も同様のグリーティングになると予想されます。
しかしながら、2024年の春には、東京ディズニーシーの第8番目のエリアである「ファンタジースプリングス」がオープンすることが決定しています。
言うまでも無く、まずは大注目のこの新エリアがありますので、ハーバーで来年の春近くに大々的な季節イベントが行われる事は考えにくいと思われます。
そう考えると、ファンタジースプリングスがオープンし、それが落ち着く次の夏、または秋ぐらいまでは、このような形のグリーティングを続けていく可能性が高いのでは…と思われます。
もちろんこれはあくまで筆者の想像ですので、全く異なるかもしれません。しかしながら、期待が寄せられる、いわゆる「各ステージを使った豪華なハーバーショー」も早く見てみたいものですよね。
そろそろ本気のエンターテイメントが見たい東京ディズニーシー
現在の東京ディズニーシーでは、まだ「ビッグ・バンド・ビート」もいわゆるコロナバージョンである「ビッグバンドビート~ア・スペシャルトリートスペシャルトリート」での実施中です。
そしてロストリバーデルタにある「ハンガーステージ」では、ショーの開催さえなく、ひっそりと静かにシアターの扉が閉まっているだけです。
更には「ドックサイドステージ」でも、本来はキッズプログラムである「ジャンボリミッキー!」が、いまだにメインコンテンツの一つの様に扱われて開催されていますが、この辺りも「そろそろ本気の東京ディズニーシー」を見せてもらいたいところですよね。
ただ、パークのエンターテイメントを行うには、約1年間程度の準備期間が必要とも言われています。大規模なものになればもちろんそれ以上かかります。
そうしたことを考えると、なかなかそう簡単にこれまでのようなクオリティーの高いハーバー全体を使ったショーがすぐに開催できるわけではないという所も理解できます。
しかしながら、他のテーマパークなどでは数々のエンターテイメントが再開、実施されています。
そんな中で、日本を代表するテーマパークと言える東京ディズニーリゾート。そして世界で唯一、「海」をテーマにした東京ディズニーシー。ここでしかできないショーがこれまで数々行われてきました。
思えば、2014年9月に終了した、昼間のレギュラーハーバーショーであった「レジェンド・オブ・ミシカ」から、もう今年で10年。
新型コロナウイルスの影響で、その進化と変化がちょっと足踏みをしてしまった東京ディズニーリゾート、そして東京ディズニーシーですが、そろそろ「これまでの本気」を開放して、後世に残る素晴らしいエンターテイメントにも期待したい所ですね。