あっという間に時間が過ぎてしまう、東京ディズニーリゾートの滞在。楽しい時はすぐ過ぎてしまいますよね。
そんな時を刻む「時計」。パークの中にはいくつかの時計が置かれています。もちろん現在の正しい時刻を示した「本物の時計」から、実はそうでない、「ある時を刻んでいる時計」も。
今回はそんなパーク内の「時計」にまつわる意外なトリビアをご紹介します。
この記事のもくじ
風景に馴染んで気がつかない?非常にたくさんある時計
皆さんは東京ディズニーランドやシーの光景を浮かべた時、パークの中にある「時計」がいくつ思い浮かぶでしょうか?
ディズニーランドであれば、リゾートライン駅の時計、ワールドバザールの中にある時計、シンデレラ城の時計、モンスターズインクの入り口や、イッツアスモールワールドも時を知らせてくれます。
シーであれば、アメリカンウォーターフロントの通りにある時計、SSコロンビア号入り口にある時計、ケープコッドのタウンホール(市役所)にある時計…などがきっと浮かびますよね。
これらはもちろん、「本物の時」を刻んでいる時計。しかしパークの中には「ちょっと変わった時を刻んでいる時計」もあるのです。
「プーさんのハニーハント」出口にある時計
幅広い年齢層のゲストが楽しめて、常に人気のアトラクション、「プーさんのハニーハント」。
こちらのアトラクションに乗車し終わって出口に向かう時、左側の壁沿いには、主人公である少年、クリストファーロビンのおもちゃが並んでいます。
その手前の左側、小さな棚の上には「時計」が置かれています。
しかし、こちらの時計は針が止まったまま、現在の時刻を指していません。
この時計の時刻が差している時間は「8時21分」。…この数字を見て何か思い浮かびませんか?
賢明な方なら既にお気づきだと思いますが、この「8時21分」はアトラクションの名前でもある、「ハニー(ハチミツ)」の意味の「8(ハ)時21(ニー)分」を指していると思われます。
こちらの「プーさんのハニーハント」は下記の記事の通り、例えば「82分でハニー」になっている時もある等、アトラクションの待ち時間表示でもゲストを楽しませてくれますが、細かなこだわりですね。
偶然?意図的?実はそれだけじゃない「8時21分」
そんなこの「8時21分」を指している時計ですが、実は「821(ハニー)」の意味だけでなく、「もうひとつ興味深い数字」が隠れています。
それは、1926年8月21日、ニューヨークでダットン社による「クマのプーさん」が刊行された日なのです。
また、物語に登場する「クリストファー・ロビン」は、原作の著者である「A.A.ミルン」の息子の「クリストファー・ミルン」がモデルとなっていますが、彼の誕生日も8月21日(1920年)なのです。
また、更にこちらの時計は「8時2分(ハニー)」、だったり、「8時10分(短針が8、長針が2で、ハニー)を指している事も過去にあったそうです。
誰も気がつかないこんな小さな所にも非常に凝ったこだわりが隠れているのですね。
「7時23分」を指し示すソアリンの時計
2019年に7月にオープンした「ソアリン:ファンタスティック・フライト」。東京ディズニーシーでは現在も飛び抜けた人気を誇っているアトラクションです。
こちらのアトラクションを進んでいくと、建物に入った正面には博物館の受付があります。
ここにはカウンターがあり、来館者名簿やパンフレット入れ、後ろには権利関係の書類などが並びます。
そんなこの奥の右側には時計が見えます。こちらの時計も、実は針が動かず止まったまま。こちらは「7時23分」を指したまま止まっています。
…と言う事で、こちらも賢明な方はお気づきの通り、この数字は「2019年7月23日」にグランドオープンしたソアリン。
そのためこちらの時計も「7(月)時23(日)分」で止まっているのですね。まさかのこんなこだわりも面白いですよね。
ショー等の「一時的な時計」にも大きなこだわりが
これまでご紹介してきた「時計」は、パークの中で、いつでもほぼ変わらず見ることができます。
しかし、実はこれまでに「一時的、臨時的なもの」でも、この「時」に対するこだわりがたくさんありました。
例えば、2018年にディズニーシーで行われた「ファッショナブル・イースター」。その名の通り、春のファッションが題材となった華やかなショーでした。
このショーでは、後半にミッキーマウスが「スチームパンク」の衣装に着替えるのですが、この時のミッキーの衣装の小さなこだわりに注目が集まりました。
それは、ミッキーの帽子に付いていた「時計」。
この帽子の時計が「3時5分」を指していました。一見何の意味も無さそうな時間ですが…?
これはこのショーが開催されていたのは2018年、実は「東京ディズニーリゾート35周年アニバーサリー」が開催されていた時なのです。
これは「35周年」を指していたもの。気にしていないとわからない、細かなこだわりですよね。
オブジェの時計が示す細かなこだわり
続いては、同じく「35周年」に関連したもの。恒例の冬の「クリスマス・ファンタジー」のイベントの時に、ディズニーランドのプラザにはミッキーたちキャラクターのフィギアが置かれていました。
この「35周年」に行われたクリスマス、ここにあった時計が指し示しているのは「7時35分」でした。こちらはもうお分かりですよね。
35周年なので、7時35分だったのです。
しかし、ここで注目して頂きたいのは、「35分」は「35周年」でそのままだと思うのですが、「7時」の部分。特に意味は無さそうに思えますが…?
こちらは実は「5周年」、「10周年」…そして「15、20、25、30」…と5年ごとのアニバーサリーを数えていくと、「35周年は7回目のアニバーサリー」と言うことになるのです。まさかの驚くべきこだわりですね。
しかも、このオブジェ、35周年の翌年(36周年)にも登場したのですが、この時はなんと「7時36分になっていた」と言う、更に驚くべきこだわり。さすがディズニーといったところですね。
シンデレラ城の改修工事中の壁にも?
こちらは2017年に行われていた、シンデレラ城の改修の様子。この時は城の周辺に大きな柵が建てられましたが、そこはしっかりディズニーらしく、シンデレラの物語やお城をイメージしたイラストが書かれていました。
ここに書かれていた大きな時計もちゃんと「12時のわずか前」。
言うまでもなく、これは「シンデレラの魔法が解ける直前」の時間。こうした、一時的なものにもしっかりとディズニーらしさを表してくれる所が良いですよね。
…以上、いかがでしたでしょうか?ご紹介した様に、パークの中には実際に動いている時計や、時が止まってこうした「特定のメッセージ」を含んでいる時計が他にもまだまだあります。
ほとんどの方が気にしない、こうした細かく小さなこだわり。皆さんもぜひ探してみてくださいね。