前回からスタートしているミラコスタFTW当日のレポート。今日は挙式の様子を中心にレポートします。
挙式10分前に、挙式に参列する人たちが集合しますので、新郎新婦と、新婦両親は、列席者がチャペルに入るのを確認し、写真室を出て、チャペルの前室にスタンバイ。
チャペルの前室には、すでに、メイヤーがスタンバイしており、「マサキさん。チカさん。ご結婚オメデトウゴザイマス」「パパとママもオメデトウゴザイマス」とお祝いの言葉をかけてくれました。
緊張していた(?)私の父が「サンキュー、サンキュー」と言っていましたが、ここはイタリアなので「グラッチェ、グラッチェ」と言うのが正しいのではないだろうか、と、余計な事を考えてしまいました(笑)
続いて、セレモニーで使う緑の水差し、紫の水差し、リングピローを持ったキャストが来て、私たちに「おめでとうございます」と一礼をしながら、私たちの隣にスタンバイ。
リングピローを持ったキャストが、私たちの元に、「結婚指輪は、これで間違いないですね」と最終確認がありました。
チャペルの中では、オルガンでベラ・ノッテ(ディズニー映画『わんわん物語』でのお馴染みの名曲ですね)が静かに流れていて、列席者が、緊張しながら挙式を待っているのが、扉越しにも伝わってきました。
そんな中、私たちは、漏れ聞こえるオルガンに合わせて、小さく、「♪きれいな きれいな夜 こよいは ベラ・ノッテ~」と、歌って緊張を紛らわしていました(笑)
いよいよチャペルの扉が開く……
「それでは、定刻となりましたので挙式を始めます」と、チャペルの扉の側に立っていたキャストが告げると、メイヤーが扉の真ん前に立ち、私たちに向かってウインク。
オルガンが、ポルト・パラディーゾ・ウォーターカーニバルのショーミュージック(♪Listen to the sea! Listen to the sea!と耳にする方も多いと思います)を軽やかに演奏を始めるとチャペルの扉が開き、「ボンジョルノ~!みなさ~ん!」と、メイヤーがチャペルの中に入り、扉が閉まります。
「それでは、ご新郎様。こちらに」と、今度は、新郎が扉の前に立ちます。続いて、セレモニーで使う緑の水差し、紫の水差し、リングピローを持ったキャストが続きます。
そのころ、チャペルの中では、メイヤーが、歓迎の挨拶、挙式の最中に使うかけ声の練習をスタートさせようとしていました。
「この結婚式は、花婿と花嫁が、皆さんの前で、永遠の愛を誓い合う人前結婚式です。どうか、2人の誓いを、暖かい祝福の言葉で、お祝いしてください。見本見せましょう」
一呼吸置いて、「アモーレ!」と、叫ぶと、列席者に広がる失笑の和。扉越しでも、列席者がポカーンしている様子が伺え、思わず、「ドン引きの瞬間だね」と、新婦が苦笑い。
「ヨロシイカナ。ミナサン。ソレデハ、レンシュウシマショウ。アモーレ!」
「……アモーレ……」
あまり元気がない「アモーレ」にメイヤーは嘘泣きをしながら、
「ミナサン、チョット元気がナイデスネ。もう一回練習シマショウ。…アモーレ!」
「アモーレ!」
「もう一度! アモーレ!!」
「「アモーレ!!」」
と、メイヤーの納得いくまで練習させられていましたが、最後はとても大きく「アモーレ!」と響き、ホッとしました。メイヤーも、その声を聞き、
「本番もよろしく。さあ、もうすぐ花婿がやってきます。きっと、すっごく緊張しています。どうか、皆さん、温かい拍手でお迎えください。どうぞ!」
メイヤーのかけ声が終わるのと同時に開く、教会の扉。新郎と、3人のキャストがチャペルの中に歩き始めます。
新郎の入場曲は、メイヤーの入場曲と同じ曲。そして、また扉が閉められた後、「ご新婦様はこちら。お母様はこちら。お父様は私の合図があるまで、そちらで」と。いよいよ、私の入場のスタンバイです。
その頃、チャペルでは、新郎がメイヤーに紹介されていました。
「コチラガ、ポルト・パラディーゾイチノ幸せモノ! ハナムコデース!」
と、拍手。そして、市長が新郎の肩を「頑張れよ」と言わんばかりにぽんぽんと叩いたそうです。
一呼吸置き、「ソレデハ、ミナサン。ゴキリツクダサイ。ハナヨメ、ニュウジョウ! La Sposa!」(※イタリア語で新婦はSposaと言うそうですね)
と、市長が言うと、オルガンが荘厳な曲を奏で始め、教会の扉が大きく開かれました。
扉の側についているキャストが、私たちだけに聞こえるような声で、「ご新婦様、お母様、中央に歩み寄って」「ご新婦様、真っ直ぐ屈んでください」「お母様、ベールを」「ご新婦様、頭を少しお母様側に」と手順を声掛けして下さるので安心しました。
ベールダウンが終わると、母が父と入れ替わり、父と向かい合います。父の腕に手を重ね、入口へ。
教会に入る前に、父と揃って一礼。父が右足を一歩、大理石のバージンロードに踏み出すこと、少し遅れて、私も右足を一歩。左足を揃えて。今度は左足で一歩。
ふと、「バージンロードは、花嫁の人生そのものを現している」とネットで書かれていたのを思い出し、涙が出そうになりましたが、ぐっとこらえ、オルガンの音と聖歌隊(教会式ではないので、聖歌隊という表現は違うかもしれませんが)の重唱に合わせて、顔をしっかりと上げ、一歩ずつ歩を新郎の元へ。
祭壇前で、新郎と父が一礼したのを合図に、父の腕から手を放し、新郎のエスコートでメイヤーの待つ祭壇へ。
この時、ちょうど、正面のステンドグラスに夕日が差しこみ、大変まぶしかったのですが、きらきらと輝くステンドグラスの美しさは、さっき流しそうになった涙をまた誘う美しさでした。
誓いの言葉
「マサキさん。チカさん。
あなたたちは、広く果てしない海に、船出しようとしています。
この航海は、決して穏やかなときばかりではありません。
波が高ぶるときは支え合い、風が凪ぐときは力を合わせ、
暑い日差しからは互いをかばい、寒さに震えるときには身を寄り添いながら
二人の家庭をいう船を進めていくのです。
さぁ!この大きな海に向かって、二人の永遠の愛を誓いましょう!
みなさまどうぞ、お二人の誓いをお聞き届けください」
続けて、
「マサキさん。あなたは、チカさんを、生涯の伴侶とし、海よりも深く、大地よりも固く、太陽よりも熱く、水よりも清く、愛を誓いますか」
「はい。誓います」
新郎の声が教会に響くと、メイヤーは納得した様にうなずき、
「よろしい。チカさん。あなたは、マサキさんを、生涯の伴侶とし、海よりも深く、大地よりも固く、太陽よりも熱く、水よりも清く、愛を誓いますか」
ブライダル・ドリーム・プレビュー(ブライダルフェア)等で、事ある毎に模擬挙式に参列していた私たちには、幾度となく聞いている誓いの言葉。でも、今回は特別。ひとつひとつの言葉にうなずきながら聞いていました。
「はい。誓います」と、一瞬間を置いて私も答えます。
指輪交換
双方、夫婦になる誓いを述べたことで、次は指輪の交換です。メイヤーより、ゴンドラ型のリングピローが、新郎に前に差し出されます。
間違って、右手にしないよう、左手を新郎の前に差し出して、指輪をはめていただき、次は、私が新郎に……と、思ったら、ネイルチップが邪魔をして、なかなか指輪が持ち上がらず苦戦。ジェルネイルをいつもしているから大丈夫、大丈夫、と思っていたのに(汗)
ちょっと時間はかかりましたが、節に引っかかることなく、無事に指輪をはめることができました。
「それでは、誓いのキスを」と、言われ、少しだけ屈み、彼の手がベールに添えられ、ベールが上げられ、整えてもらうのを待ちましたが、ずっと整えているような気がしたので、いつ立ち上がっていいのか分からず、「早くベールを整えてよ(怒)」と思いながら、その時を待ちます。
(慣れない姿勢のため、実は、太ももがプルプルしていました……)
(そして、キスをする時間が、軽く5秒を超えているように感じたのは、気のせいではないと信じています。新郎さん、サービスし過ぎではないですか?/苦笑)
願いの水のセレモニー
誓いのキスが終わると、ポルト・パラディーゾに伝わる『願いの水』のセレモニーです。これも、このミラコスタのチャペルでしか経験できないオリジナルのセレモニー。
プロメテウス火山から採取された『願いの水』を、新郎と新婦が同時に器に注ぐと、全ての願いが叶い、二人に永遠の幸せをもたらす……というもの。
「ポルト・パラディーゾの市長に与えられた権限により、この2人を夫婦と認める! みなさん、この新しい夫婦に祝福を!アモーレ!!」と、高らかに宣言されると、列席者も「アモーレ!」と続きます。
こうして、大切な方々からの「アモーレ!」をいただき、無事に夫婦として認められ、嬉しいような、恥ずかしいような……。
結婚誓約書署名
セレモニーが終わると、結婚誓約書に署名をします。誓約書への署名には、立会人も署名しますが、誰を立会人にするかは、最終打ち合わせまでに決めればいいのですが、両家でごたつくこともあるのだとか。私たちの場合は、両家の父にお願いいたしました。
新郎新婦、立会人の署名が終わると、メイヤーが、日付と、『Mayer of Porto Paradiso』(と、書いてあるのでしょう)とサインをしてくれます。
そして、満足げに誓約書を持って、新婦両親と新郎両親の順に「オメデトウゴザイマス」と、言うと、私たちの後ろに回って、誓約書を「オメデトウゴザイマス!!」と、高く掲げると、列席者から拍手が。
(ミッキーとミニーのサインは、披露宴で書いてもらえました。詳細は、披露宴詳細レポで書きます。)
新郎新婦退場
このオリジナル人前式では、退場時にメイヤーが、「ソレデハ、新タナ航海の船出デス。ミナサン拍手でお送りください。ヴォン・ヴィアッジオ~」と言って、お見送りしてくれます。
この時、オプションで、ライスシャワー(約20,000円)をつけることもできますが、私たちは、この後、セレナータ・イン・ヴェネツィアンゴンドラを予定しており、その中にライスシャワーが組み込まれているため、オプションは利用しませんでした。
もし、皆さまが、東京ディズニーシーに来ていて、チャペルミラコスタの鐘が鳴ったら、それは、結婚式が終わった合図ですので、ぜひ、チャペルの方を見て下さい。きっと幸せに満ち溢れた新郎新婦が見えるはずです。
さて、次は、オプションでつけてしまったセレナータ・イン・ヴェネツィアンゴンドラの様子をレポートします。
次回のレポートでも、書きたいと思いますが、このオプションは、1日1組(もしくは2組。私が挙式をした日は2組でした)限定のオプションで、挙式後、ハーバー沿いをパレードし、専用のヴェネツィアン・ゴンドラに乗り、アトラクション同様のルートで船旅を楽しめるというもの。
ウエディングドレスを着て、東京ディズニーシーを歩けるのは、このオプションと、フォトグラーフィア・イン・メディテレーニアンハーバー(東京ディズニーシーで挙式披露宴を行う方のみできる前撮りプラン)のみ。
パークの中を、仮装ではなく、本物のウエディングドレスを着て歩くことになるとは、夢にも思いませんでしたが、たくさんの方にお祝いの言葉をかけていただき、素晴らしい経験をすることができた1ページをレポートしたいと思います。
それでは、また。
(今回も多くの列席者の方からお写真を頂戴しました。この場を借りてお礼申し上げます)