拝啓オリエンタルランド様。TDRの転売問題、対策を6つ考えました。

ライター:
店内

スマホやインターネットがどんどん普及して、ヤフオク、BUYMA、フリマアプリなどで誰でも物販ビジネスができるようになった今、「転売」問題は社会的にも問題になっています。

本日もミッキーシェイプのスーベニアランチケースが6時間待ち、そして賑わうメルカリの出品。

そもそも転売問題はディズニーにも限ったことではなく、グッズ、チケットの転売は数年前から行われてきました。今回は転売の対策について、6つの提案をしてみたいと思います。

そもそも、転売はいけないこと?詐欺罪に問える?代理購入と転売の違いって?

ミッキーのスーベニアランチケース

定価1330円のスーベニアケースが4倍で売られています

対策を考える前に、そもそも転売はいけないことなのか、改めて考えてみました。

感情的、倫理的な問題はさておき、法的には転売行為を裁くことはできません。

あくまで売り手と買い手の商行為ということになりますし、多くの代理購入を行っているブログなども、「買えなくて困っている人をハッピーにする」というスタンスのはずです。

転売は法的には問題ないのですが、企業側(オリエンタルランド)が工夫をすれば、詐欺罪となる状態にできます。

お手本がUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)の転売チケット対策です。転売チケットは使えないようにした上で、転売屋に「使えないことを知りながら販売すれば刑法で詐欺罪に問われる」と警告しました。

このように対策を行うには、転売屋をしっかり特定するチームが企業に必要となります。都合で行けなくなって処理したいという一般客とのケースとの線引きをどうするか。ここは企業努力でしょうか。

USJは成功しているようなので、オリエンタルランドにも頑張って欲しいですね。ニューイヤーズ・イヴ・パスポートもすごい数がヤフオクなどで出品されてましたので。

また、転売と代理購入の違いですが、変わりないと思います。代理購入はリクエストがあってから購入すると思いますが、もしリクエスト数がたくさん来た場合、普通のゲストにとっては、ただの転売屋にしか見えないかもしれません。

グッズの転売、買う人がいるから無くならない?

パーク内で販売されているグッズの転売について。ぬいぐるみバッジ、ポップコーンバケットなど、さまざまなグッズがすごい値段で取引されています。

TDRの商品ならなんでも、商品代金の数十パーセントを上乗せしてBUYMAなどで転売するビジネスも成立しています。

TDRのグッズ紹介ブログはとても人気で、月間アクセス(PV)数が500万以上なども珍しくありません。そういったブログの運営者に、「手数料を払うので、代わりに購入してくれませんか」という読者からの連絡もあるようです。

地方などでパークに来園できないが、どうしても欲しいというファンはいるでしょうから、代理購入は一概にアウトとは言い切れません。ましてや法的には問題ありません。

「買う人がいるから転売が成立するんだ。買わなければ転売屋なんていなくなる」というのも真理でしょう。

ただし、パーク内の転売目的とおぼしき行為を見ると、心理的に良い感じはまったくしませんよね。

どうすれば、すこしでも多くのファンが納得のいく形にできるのか、考えてみました。

拝啓オリエンタルランド様。こんな転売対策はどうでしょうか。

混雑2

グッズの転売対策について、リストを上げていきます。色々ツッコミどころもあるかもしれません。

①グッズの供給数をとにかく多くする

売れ残るくらいガンガン売ればOK。再販というレベルでなく、初販でしっかり用意する。多少高い価格設定になっても仕方ないが、とにかくイベント最終日まで売ってるくらい用意する。売れ残りは、年始イベント時に福袋とかで販売。もしくは株主に特典として還元。株主もグッズが貰えたら単純に嬉しいですよね。

②いっそのこと公式HPや公式アプリで販売する

パーク限定商品をやめて、公式アプリでオンライン販売開始。海外ディズニーはやってます。パークに行かなくても、パークで売ってるアイテムが買えます。もちろん、こうすると、ゲストにとって、パーク内でのグッズ販売の付加価値が無くなりますし、プレミアム感は無くなります。ただ、WDWなどの本国パークが出来ていて、TDRが出来ない理由って何でしょうか。

現実には転売屋、商品代行屋さんのおかげで、どこでも購入できるグッズとなっているので、結果的に変わらないんですけどね・・・。オリエンタルランドがやるか、第三者がやるかの違いだけで。

以上、①と②の対策は「プレミアム感」を無くす作戦でした。

③グッズの供給数をコントロールする

たとえば、初回の製造数が2000個なら、1日100個などその日の販売数を決めて、しばらくの期間一定のゲストが購入できるようにする。最初の数日の売れ行きを見て、再販のための準備をするなどすれば良いのかもしれません。

ディズニー側にしたら早く売ってしまいたいのでしょうが、「欲しいなら発売日に来い」はファンにとって無情です。

しかし、こうすると朝のショップが常に混むということになりそうですね。売れ残りも課題かもしれません。

④予約販売を導入

グッズ購入の予約ができるようにする。ネットからでも、現地でも。受け取り方法は現地か郵送を選べるように。ネットの場合、パスポート購入者のみ事前予約可能とかにしたり、クレジットカードで予約時点で引き落としとかすれば、キャンセルリスクは減らせると思います。

また、OLCも発注数がよく分かって良くありませんか?

⑤入園パスポートとグッズ購入を紐付ける

人気となりそうな新商品に関しては、購入時にパスポートを提示させ、個人の購入データをとる。転売目的、代理の購入はお断りとした上で、購入データを分析し、転売屋かどうか運営側の専門チームが判断。転売屋と認定すれば以後購入を制限。企業側の負担は増えるでしょうが、これを企業努力と捉えるかがポイントとなりそうです。

ワンデーパスポートだと、この対策がとれませんが、転売屋さんは往々にして年間パスポートホルダーでしょうから、大丈夫かと思います。

⑥パークチケットにパーク商品のディスカウント特典をつける

人気となりそうな商品に関しては、パスポートにパーク商品の購入割引特典(15%くらい?)を付与した上で、公式HP上や公式アプリでも同じ商品をネット販売する。

「ネットでは少し割高(定価販売)だけど、チケット、交通費代と思えば安いか」となりバンバン売れるでしょう。

これは②の作戦「いっそのこと公式HPや公式アプリで販売する」の補足といった感じです。パークでは割引価格で買えるので、パーク来園者の満足度(CS)も上がるかも?

以上、「ディズニーの転売問題について考える」でした。限定グッズに関しては、すでに3個までといった個数制限や入店制限など、対策がされています。また、ディズニーホテルも、予約に関して3万円の申込金を導入するなど、転売対策を発表しました。

グレーな部分が多いので、善悪では割り切れない転売問題、みなさんはどうお考えでしょうか。ツッコミどころはたくさんあるかもしれませんが、6つの提案をしてみました。

少なくとも、人気グッズの列と通常商品や通常メニューの列は分けてもらえるといいと思います。

以上、転売対策の提案でした。

ABOUTこの記事を書いた人

ディズニーブログ「TDRハック」のファウンダー&ディレクターです(2012月5月〜)。ディズニーリゾート、ディズニーの世界の魅力を伝える記事を執筆しています。

12 件のコメント

  • 転売防止対策は、メルカリ等の会社がすればいいのでは?
    『出品の際、定価を必ず記入すること。販売価格は定価の2倍を越えないようにすること。』などの決まりを作れば、転売ヤーも手数料を含めてもあまり得しないので、今よりは格段に減るでしょう。
    『買う人が居るから、売る人が居る』のであれば、その転売場所を提供している人が『販売方法に対する考え方』を改める必要があると思います。

    • メルカリに限らずの話ですが、出品サイトの規約違反商品が取り締まられていない、というのもよく聞きます。
      サイト運営としては、違反出品者も金づるなので見逃しているのでしょうか……
      しっかり監視の目を光らせて欲しいですよね。

  • 最近この話題をよく見かけてここにたどり着きました。
    グッズは在庫を保管しておく場所・流通の確保・管理等の費用が大きくなりますし工場が一度に作れる量にも限度がありますから一気にどーんとは難しいでしょうね。
    ご提案されている中では⑤が転売防止に有効かなと思いました。
    いっそパスポートやワンデイパスをICOCAのように現金チャージ式カードにして、限定商品は自動的に購入制限できるようになればいいですね。ディズニー版ICOCA(MIKICAとかですかね?)、清算でいちいち現金を出さなくてよくなれば夢の国感がさらにUPしますしw
    ともあれユーザーの声は確実に届いていると思いますし、早急に対策してくれることを願うばかりですね。

  • もう一年以上経った記事だが気になったので。
    まずディズニーストアは、そもそも会社が違うというのはさておき。

    グッズの転売に関しては購入制限かましている以上オリエンタルランド側はMaxな対策だと思う。(商品に関しては)別に会社として利益を上げるだけなら決まった額で売り切れば別に後はどーだって良いわけです。転売とかなんとかいうならオークションサイトに文句言えば良いと思います。そもそもネットオークションとかいうシステムを破滅させれば?笑
    多くの人が買えない?そんなの知らないよ。お金は会社に入ってるのは間違いないのだから。なら全てに購入制限かければ良いだけの話。しないのはなぜか。稼げればどーでもいいから。ダッフィーは何故購入制限かけるのか。客からの苦情が多いから。そしてダッフィーのプレミア感を付加させたから。(他にも細かい大人の事情があるみたいだが)
    あなたの言う「みんながハッピー」というのはパーク全体を通しての会社の望みなので商品が買えなかったとは言えいくらでも他でリカバリーできる要素があるわけです。なので少し的はずれな見解ですね。

    ではチケットはどうでしょうか。こちらは必死に転売対策に打って出ています。パークチケットは後払いでチケットを手にすることはできないですよね。そうですね、例えば自動販売機でコーヒーを買って飲むとかこれは120円のコーヒーとして飲むわけです。飲料メーカーとしてはそれ以上の付加価値を味として提供したいところです。たとえマズかったら「こんなコーヒーで120円もするのか二度と買わない」と思うし、美味しかったら「こんなに美味しいコーヒーが120円なのか!また買ってみようか!」と思いますよね。
    つまりチケットも値段以上の価値を提供しようと従業員は教育されているのですが、チケットが15000円で取引されていたらその客は15000円分以上楽しみたいわけですよ。でもそれは従業員は知らないし関係ないです。しかし客はそのチケット値段以上楽しめなかったとしたら当然ガッカリします。すると会社はその客に満足してもらえなかったから二度と来てくれないという事になり会社は損失に繋がります。だから対策を講じるわけです。

    • 果たして、企業側が定価以上の価格で勝手に取引されたものに、その定価以上の価格に見合うサービスを想定するのでしょうか。
      当然、サービス向上のためには、教育や設備の導入にコストがかかります。
      企業が1000円を定価として販売しているのであれば、その価格で売上・利益を想定し、そこからサービス向上への投資をどれだけ割り当てるか、等をしていると思います。
      そこに、あなたの想定するような「5000円で購入した客も満足するようなサービスを提供」は難しいでしょう(心意気はそうであってほしいですが)
      それこそ、企業としては「我々は1000円で提供しているものを、勝手に5000円という割高な価格で買ったのはあなたの勝手」というのが、表立って言わないでしょうが、本音ではないでしょうか。

      あなたの締めの言葉はなんか違うな、と感じました。

  • パスポートで入場したことを管理して、その日完売や品切れだったグッズを自宅から注文、イベント終了時に集計して注文数だけ受注生産にしてはどうでしょう?
    もちろんそのときも個数制限つきで。

  • ディスニーリゾートに行けないいわゆる貧困と呼ばれる人、身体の不自由な人など理由は様々で大勢います。地方から行くとなると尚更です。そんな中で多少高価でも欲しいと思ってはいけないのでしょうか?平平凡凡に育った人たちには理解できない人もいるかもしれませんが、そうでない人もいるってことです。ある意味転売されている人たちに感謝する人もいるのではないでしょうか。それにいつでもどこでも買えるものに高い料金を出すのはためらいます。仮にあまりそこまで欲しいと思わなくても、数量限定とあればとりあえず買っとこうかななんてこともあります。これが企業努力である購買力です。ストアからしてみれば売り上げを伸ばさなければビジネスとして成り立たなく、先の良いサービスが提供できなくなるでしょう。そうした中、プレミアム品のように数量限定にしたりして中々入手しにくくした方が逆に商品価値が上がるので、ディズニーグッズの価値が益々UPすると思います。因みに結果として転売を擁護するような記述になってしましましたが転売業者ではありませんw

  • ストアってオリエンタルランド関係ないですよね?
    パーク限定だからこそ付加価値があり
    そこら辺で販売されると
    きっと売上落ちると思います。
    私も毎年カレンダーやスケジュール帳買いますが
    必ずパーク限定デザインを選んでます。
    転売屋は許せない。

    この案には賛同できませんが
    でもオリエンタルランドが動かないので
    ファンの間で何か考えて
    意見出すことも大切だと思います。

  • なぜここでディズニーストアが絡むのでしょう。
    オリエンタルランドがやるか、第三者がやるかという話なら、オリエンタルランドがやればいいのでは?
    要するにオリエンタルランドが公式のオンラインストア(既存のオンライン購入サイトに付加)をつくればいいと思うのですが。
    一応の名目は、「自宅に帰ってから、ゆっくりお土産を注文できる」。マニアだけでなく一般人にも重宝します。お土産と宅急便で配送するのと同じ感覚ですね。
    もちろん基本はパーク優先で、パーク内の販売が先行。
    個数制限あり(人気商品は1アカウント1つまで)、配送料、梱包手数料は若干高めで、国内限定。ファンダフル会員限定でもいいです。
    ネットのグッズ購入がミラコスタの予約ばりに激戦になったとしても、本家から購入できるというのが一番です。

  • なんでディズニーストア?ディズニーストアで売ってないから欲しくなるのであって、そこらへんで売ってたら意味なし!転売屋は大嫌いですが、この記事には?です。

  • グッズに関してはオリエンタルランドとディズニージャパンで違うからTDR内とストアの相互関係はできないにしろ
    転売のお陰?で行けなくて買えない人がグッズを手に入れてハッピーになることよりも、現地で買いたかった人が買えないと言う問題があまりに顕著であり
    人気商品になるだろうものは多くても一人2個までとかに個数制限をもうけるしか……
    誰かのお土産用にって思ったとしてもみんなに行き渡らないグッズを売ってるのってかなり不公平ですよね
    テンバイヤーと呼ばれる人たちはそれで儲けを得ているので買う方も買う方かなって感じます

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