【また話題】パーク内でのTikTok撮影、ディズニーと関係ないものが増える背景

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画像はtiktok(https://www.tiktok.com/ja-JP/)より引用

様々な楽しみ方がある東京ディズニーリゾート。写真や動画を撮るだけでも楽しめますよね。

特に近年は若年層を中心にTikTokなどのショート動画撮影も人気。しかしながら、度々話題になるのが、「迷惑行為」と言われる撮影や投稿について。

度々繰り返されるこうした炎上系の話題。今回は何が問題なのか、何がダメなのか?その背景は?について考えたいと思います。

今回話題となった動画の問題点は?

今回話題となっているのは、成人と思われる男女の方が、「高校生の制服のようなもの(あるアニメのコスプレと思われる)を着用し、城前で踊っている」と言うもの。しかし、それだけでなら「良くある光景」とも言えます。

今回は更に、女性がリコーダーを吹きながら(実際に吹いていたのかは不明)、流れる音楽は、人気漫画&アニメーションの「【推しの子】」のテーマソングである、YOASOBIの「アイドル」。

そもそもなぜシンデレラ城の前なのか、また、全くディズニーと関係のない音楽やアニメなのか…などの疑問が多く、注目が集まっています。(元の動画は削除されています。)

「パークを訪れる目的」の変化

最近のパークの楽しみ方として変化しているのは、「パークを純粋に楽しむ」と言うことより、「パークと言うステージを使って自分たちを見てもらいたい」と言う、いわゆる「承認欲求」。

色々な形がありますが、TwitterやInstagram、そしてTikTokやYouTubeの画像や動画等を撮影してネットにアップする事などがそれにあたりますが、誤解しないでいただきたいのは「それ自体は大きな問題ではない」という事。

近年は新しいパークの楽しみ方として、こうした「自己表現の場」にパークがなっている現状もあります。

問題なのはその行為が「周りに迷惑や影響を与えているのか」と言う部分。

感情論的に「気に入らない」「好きじゃない」と言う部分もありますが、それとは切り離して考える必要があります。

時代と共に変わる「新しい楽しみ方」

しかしながら、こうしたゲストの増加は、「新しいパークの楽しみ方」として、一定部分は認める必要があると思います。

例えば「迷惑行為だ!」と決めつけるならば、「いつ・具体的に・誰に対して・どんな迷惑行為なのか」を明らかにする必要があります。

逆に言うと、考えようによっては、ショーやパレードを待つ行為、いわゆる「地蔵」と言われることも、ルール上では一時間以上前から待つことは本来はできない事となっています。(正確にはシートなどを敷いて待つ行為)。

しかし、パークが最優先する「安全」や「周りのゲストへの配慮」と言う部分を考えると、「個人的なパフォーマンスの為」に「場所を占拠」して、「自分たちの撮影のためにそこを使い続ける」と言う行為は問題があると言えるかもしれません。

そしてパークとは全く関係のない音楽やパフォーマンス、自分のアカウントの宣伝行為の為にパークを使う行為は許されることでは無いような気もいたします。

「テーマパーク利用約款」のポイント

東京ディズニーリゾートの公式ホームページには、パークを利用するすべてのゲストが守らなければならない、「テーマパーク利用約款」というのがあります。

これによると、例えば「第7条」では…

1. お客様はパークの利用にあたって、以下の行為を行ってはならないものとします。なお、本項の違反は、当社が合理的根拠に基づき合理的に判断するものとします。
(1)他のお客様のご迷惑となる行為やパークおよびその関連施設の営業または運営の妨げになる行為、ならびにこれらのおそれのある行為
※ 具体例
(略)
集会、演説、イベント、パフォーマンス
他のお客様のご迷惑となる撮影および公衆送信
(略)

以上のように、「パフォーマンス」や「他のお客様の迷惑となる撮影」等は禁止と言う明確な文言が見られます。

また、これは私たちゲストが十分注意しなければならない事ですが、「お客様の責任 第13条」には、「お客様の故意または過失により当社が損害を被ったときは、お客様には当社に対してその損害を賠償していただきます。」とも書かれています。

「夢の国だから何でもあり」と言った、「都合の良い解釈」がなんとなくされることも多い様に感じる東京ディズニーリゾート。

ここはしっかり守ったうえで入園しているという自覚を持ちながら楽しみたいものですね。

形骸化したセキュリティにも課題?

もちろんこうした行為は「それを行うゲストに要因がある」のは明らかであり、これらを全てパークの責任とする事は、物理的に難しいと思います。

しかし、現在行われている荷物検査も「形骸化している」とも言える部分もあります。

今回のリコーダーのようなものは検査の時に見逃していた可能性もありますし、以前は「拳銃のおもちゃ」を持ち込んだゲストが城前で撮影している画像が流れてきたこともあります。

ただ、セキュリティーの警戒度が上がれば、それだけ他の善良なゲストに対しても影響があるため、単純にこれを強化する事は難しいのかもしれません。

しかし、パークとしてこうしたケースが増えてきている以上、「外国人だから」「人が多いから」「キャストが少ないから」と言ったことを理由にせずに、ある程度は「秩序を守るパーク側の姿勢」として、明確にしていく必要はあるのかもしれません。

パークは自分たちのものだけではない

定期的に話題になるこうした行為ですが、まず留意したいのは「パークを楽しんでいるのは、自分たちだけではない」と言う意識。

もちろんパークの楽しみ方は人それぞれで、他の人の楽しみ方を否定するものではありません。

ただ、それが他のゲストに嫌な思いをさせていたり、正常なパークの運営に影響を与えていたり、「パークの雰囲気」を楽しみにしている方に影響与える行為は望ましいものではありません。

撮影することや動画をアップすること自体が悪いと言うことでは無いですが、最低限、自分たちだけでもそうした影響がないように注意しながら楽しみたいものですよね。

ABOUTこの記事を書いた人

DヲタのWEBライター。TDRハックの他に、 個人ブログ「TDRな生活」や「株式会社ぴあ」の「ディズニー特集 -ウレぴあ総研」で多くのTDRにまつわる記事を執筆。7冊のディズニー関連書籍の著者でもある。近著に「ひとりディズニー50の楽しみ方」 (サンクチュアリ出版 )。…慌てず急がず、ゆっくりゆったりとパークを散策しながらお酒を楽しむのが好きです。

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