ディズニーランド・シーにおいてチケットの変動価格制が導入されることが決定しました。以前から検討されているという報道がありましたので、ついに実現という形です。
この記事のもくじ
チケットの変動価格システムがスタート
2021年より3月20日(土)より、チケットの価格変動制がスタートします。
その名の通り、価格は時期や曜日ごとに異なる仕組み。狙いとしては、混雑する日にちにプレミア価格を上乗せすることで、緩和を図り、空いている曜日への来園を促すというもの。
体験価値の向上を目指す取り組みと言えます。
価格変動制というワードを使用した値上げ?
公表された値幅を見てみると、従来の価格が最低料金に設定されているのが分かります。
ということは、実質値上げということになります。混むとされる日はプレミアムが課せられて、値上げという印象が強くなってしまっています。
期待外れの価格変動制。効果は?
今回発表された価格変動制の値幅はたった500円。それをもって、果たしてどれくらいの人が混む日を避けるのでしょうか。そもそも、休日や祝日しか来園する選択肢が無い層からしてみると、全く意味のない制度かと思われます。
価格変動制にするなら、アメリカのディズニーランドのように3000円以上値幅を設けるなどしないと意味が無いと感じます。
そのうえで、土日や平日といった曜日ではなく、シーズン(期間)にターゲットを絞った変動にすることで、ワンデーの家族旅行層の行動や志向に働きかけることができると思います。
例えば、GWを一番高い値段設定にする。一方、1月〜2月は最も安い価格設定にする。そうすれば、年に一度のお泊まりディズニー旅行はGWでなく2月で…となる可能性が生じます。
しかしながら、差額が500円では全く効果がないように感じます。あくまで、値幅が3000円以上の時です。海外ディズニーの価格変動制はそうなっています。
いつが一番高い?
変動制で一番値段が高くなるのはいつでしょうか。公式のアナウンスだと、
「土日・祝日・春休み・ゴールデンウィーク期間」
としており、これらの日にちは一律8,700円(大人の場合)となっています。いつが安くなるのかについては、まだ発表がありませんが、平日、特に、火曜日から木曜日などは安くなるでしょう。
ということで、実質値上げ、平日や閑散期に行くならお値段据置という、価格変動制の導入ニュースでしたが、コロナの業績悪化を考えるとやむなしかもしれません。一律値上げでなくて良かったと考えると、良いニュースなのでしょう。難しい経営判断だったと思いますが、一律値上げを避けたという面がもっと強調されても良いかとも思いました。