
そのエリアの個性ごとに7つのテーマランドに分類されているディズニーランド。様々なアトラクションが存在しますが、「夢と魔法の王国」というキーワードが一番あてはまるのがファンタージーランドと言ってもいいでしょうね。
さらに小さなお子さんからご年配の方まで楽しめるアトラクションが多く存在するのもこのエリア。そんな中、アトラクションを楽しむ上での攻略法や、知っているとちょっとだけ得するポイントなどについてのシリーズ企画。
個々のアトラクションを紹介する「アトラクションごとの傾向&攻略法紹介シリーズ」ですが、今回は前回に続いて「イッツ・ア・スモールワールド」をご紹介。特に隠れた大小様々なトリビアについてご紹介します。
意外に古い歴史。ユニセフの依頼を受けて作られた博覧会のパビリオン。

全体的に空いているアトラクションではありますが、一日を通じてみると開園間もなくの時間と、夜は遅くなればなるほど空いてくる傾向があります。
他の人気アトラクションは混雑日は夜になってもなかなか待ち時間が減らない事が多いですが、このアトラクションははその影響が比較的顕著に出ます。
他のショーやアトラクションの待ち時間を見ながら、目的と併せて、空いた時間に利用する様なイメージでもいいと思います。

細かな雑学としては、このアトラクションは、1964年から米ニューヨークで開催された「ニューヨーク世界博覧会」でユニセフが出展したパビリオンで、その後、いくつかの変更を加えて米ディズニーランドに移設されたものです。
それをベースにして現在の東京にも作られているのですが、これはウォルト・ディズニーがユニセフから製作の依頼を受けて製作したものなんですね。

また、以前はこの東京のアトラクション前にはショーステージがあったり、右側には「スモールワールドレストラン」というレストランがありました。
また、冬期間の「ベリーメリーホリデーバージョン」の時には以前はこの時だけファストパス発券機が臨時に置かれていましたが現在はありません。

ちなみに前述の説明の中ではアトラクション内には「基本的に大人は登場しない」と書きましたが、実は例外がいくつかあります。
登場するフィギアの中には「ドン・キホーテ」やその従者である「サンチョ・パンサ」などもいるんですね(2つ上の写真)。進行方向左側にいますので探してみてください。
また、そのドン・キホーテがいる少し右側手前には三体の人形が演奏している場面(上の写真)がありますが、この真ん中の子のズボンの留め金がミッキーの形になっています。
下の写真がそれを拡大したもの。他の2人は形が違うので意図的に作られたものと思われます。かなり小さなものなので、見つけられたらラッキー?

約550体のフィギアに隠れた小さな秘密…?

このアトラクション内のフィギアは全部で約550体あります。オーディオアニマトロニクスで作られたフィギアもあり、そのうち子供が300体、動物が250体ほどあります。
この多さはもちろんディズニーランド内の全アトラクションで一番多いものです。(全てがオーディオアニマトロニクスではありません。)

さらに、有名な話をもうひとつ。…アトラクションのフィナーレ(最後の部屋)では各国のこども達が白い衣装で合唱するシーン(上の写真)があります。
このシーンで進行方向右側には屋根が付いた舞台の様なところがあります。ここではたくさんのフィギアがくるくる回っており、それぞれ何かを持っています。
ここにいる少女をよくみると…中にピノキオの人形を持っているものが一体だけ存在します。女の子はおかっぱ頭でピンクの髪の色をしていますのでぜひ探してみてください。

さて、そんなこの世界を旅するスモールワールドですが、ヨーロッパやアジア、アフリカ、中南米…と旅しましたが、ディズニーの本場である「アメリカが無い」事にお気づきでしょうか?
これは前述の「ニューヨーク世界博覧会」で一番最初にこの施設が公開された時、開催国がアメリカであったため、そのホスト役であったアメリカを前面に出さなかったからなんですね。

しかしながら、ご安心を。ちゃんとアメリカの子どもたちも一箇所だけ登場しています。それは一番最後のフィナーレの部屋。もうそこを通れば乗船場に帰る…という最後の場所です。
この最後に通り抜ける壁、右上部には「投げ輪を回すカウボーイ」と「タンバリンの様な楽器をたたくインディアンの少女」がアメリカの代表として2体だけ登場しているんです。

ちなみに日本人はアジアのエリアの最後、下の写真の様に京都風の背景の橋の上から着物を着てお辞儀しているのはすぐ見つかりますよね。

ちなみにアトラクション建物前にある賑やかな「からくり時計」ですが、こちらは15分ごとに動きます。全部で22体のフィギアが登場し、左右2列に分かれて時計台の回りを後ろ側に回っていきます。
ちなみに全国に広がる百貨店「そごう」のいくつかの店舗前には規模は小さいながらも、ここと似たからくり時計と、同音楽が流れる仕掛けがありました。
しかしながら、同百貨店がこのアトラクションのスポンサー契約を終了したため、現在は各店のこの時計も撤去等がされています。

…こちらのからくり時計ですが、実は「その後に聞こえる鐘の音で時刻がわかる」ようになっています。気にしていないとちょっとわからないんですが、フィギアが帰っていった後、正面を見てください。
ここに時刻が表示されるのですが、最初に鳴る「低音の音が時」、次に鳴る「高音の鐘が分」を指します。ちなみに小さな鐘は「15分で一回」なので、例えば「最初の低音が5回、次の高音が3回」だと、「5時45分」と言う事になります。(毎正時には高音の鐘は鳴りません。)
ほとんどの方が気にしていないですが、こんなところもこだわりがあって楽しいですね。
