知らなかった!ホーンテッドマンションのこんな演出【不気味な洋館に潜む秘密 その2】

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ディズニーリゾートに点在する多くのアトラクション。いうまでもなく、個性的なアトラクション自体の楽しさもありますが、その裏側にあるストーリーや雑学、こだわりなどでも私たちを楽しませてくれますよね。

そんな中、今回は前回に引き続き、ディズニーランドのファンタジーランドにある、ホーンテッドマンションに関する雑学やこだわりを集めてみました。

過去にご紹介したアトラクション紹介ページでもいくつか触れていますが、今回はもう少し細かな部分について詳しくご紹介していきます。

アトラクション出口に刻まれた悲劇の妻たちの墓石。

アトラクションの乗り、出口から外に出ると、ここには壁に書かれた墓標があります。ここに刻まれた名前はそれぞれ英語の言葉遊び。単語や文章のジョークが並んでいます。

例えば「I L. BebacK」(アイ・エル・ビーバックさん)は「I’ll be back」(また戻る)という意味でもあり、「C U Later」(シーユーレイターさんの墓)は、英語の「See you later」(またお会いしましょう)…と言う感じです。

これについては以前の紹介記事でも細かくすべて書いておりますので、過去のこちらの記事「アトラクションごとの傾向&攻略法【ホーンテッドマンション】その3」をご参照ください。

今回はさらにその先に書かれた墓標。ここには先程の手前にあったものとは少し違う雰囲気があります。そして上には「BLUEBEARD(青ひげ)」の文字が刻まれています。

これは、フランスの詩人・作家であったシャルル・ペローが執筆の童話、「青ひげ」に登場する主人公の男。青いヒゲと大きな体、そして不気味な風貌で周りからも恐れられていた人物。

彼の周りには絶えず怪しい噂があり、これまで6人の妻がいましたが、みんな行方不明になっていたのです。実は6人の妻は全て彼が殺してしまい、地下室にその遺体を隠していました。

そしてそれを見つけてしまった7人目の妻も殺そうとしましたが、6人の妻の無念を晴らすべく、ついに青ひげは7人目の妻に殺されました。ここに刻まれているのはその「青ひげ」と「6人の妻」の名前なのです。

墓標の上部には「Here lyeth his loving wives(彼の愛した妻たち ここに眠る)」と書かれており、その下にはそれぞれの妻の名前があります。ちなみに妻となった人物は皆、彼に忠実で貞淑だったため、その名前も関連した意味があります。

(1)PENEROPE(ペネロペ)……貞女の鑑
(2)ABIGAIL(アビゲイル)……侍女
(3)ANASTASIA(アナスタシア)……女子の名
(4)PRVDENCE(プロビデンス)……摂理・神意(PROVIDENCE)
(5)PHOEBE(フェーべ)……ローマ神話の女神
(6)EVGENIA(ユージニア)……女子の名(EUGENIA)
(7)LVCRETIA(ルクレイツィア)……女子の名(LUCREZIA)

それぞれの妻の名前の右横には彼女らが殺されてしまった年号が刻まれています。しかし、青ひげを殺した7番目の妻の横にはその没年が刻まれていないのです。これは彼女がまだ生きている時に作った墓という事なんでしょうね。

そしてこの大きな墓には、以下のような文章が刻まれています。

「SEVEN WINSOME WIVES SOME FAT SOME THIN SIX OF THEM WERE FAITHFUL BUT THE SEVENTH DID HIM IN(7人の魅力的な妻。太った者もやせた者もいたが、そのうち6人は彼に忠実だった。しかし、彼は7人目の妻に殺められた)」

…この場所は気にせず通過してしまう所。そしてなんとなく憎めないユーモラスな幽霊たちが出迎えてくれるホーンテッドマンションですが、こんなところにひっそりともの悲しいストーリーが隠れているのですね。