様々な多くのアトラクションが広がるディズニーランド。やはりコースター系のスリルライドが人気を集めていますが、お子さんでも楽しめる乗り物が多いのはファンタジーランド。
しかしながらそんなこのエリアで異質の雰囲気を持つのが「ホーンテッドマンション」。そんな中、知っていると少しだけ得するポイントやアトラクションを楽しむ上での攻略法などについてのシリーズ企画。個々のアトラクションを紹介する「アトラクションごとの傾向&攻略法紹介シリーズ」。
今回は前回、前々回に続き、「ホーンテッドマンション」をご紹介。今回はさらに細かな雑学や細かなこだわりについてご紹介します。
その他の細かなトリビア・攻略法など
単にゲストを驚かすだけではなく、錯覚などを多く利用した多くの仕掛けがあるこちらのアトラクション。今回は仕掛けなどにちて多くのネタばれがありますのでご注意ください。
…ゲストは三人乗りのライドに乗って館内を進みます。約160台で構成されたこのライドはゲストの頭の近くにスピーカーが内蔵されているので、耳元でささやかれるような不気味さが一層その効果を増しています。
ライドが出発すると、すぐに不気味な肖像画が並んでいるエリアを抜けます。その絵の視線がゲストを追いかけてくるのですが、これは仕掛けは簡単。「奥行きがある目の部分に黒目」があるので、移動すると視線が追って来る様に見えるだけです。
その先にはゴーストライターの胸像や本が並べられた図書ルーム(上2枚の写真)があります。奥側に彫られた胸像が、こちらに向いて来るような同じ錯覚があります。ちなみにこの左側にあるイスの模様が「隠れドナルド」という説もあります。(写真には写っていません)
…そして「何処まで続くかわからない、凍るような寒さになったり、焼け付くような暑さになったり嬉しいくらいに住みにくい…」とゴーストホストが言う、長い廊下(下の写真)の前を通ります。
かなり怪しい雰囲気のこの場所。真偽の程は定かではありませんが、実際にこの周辺には本物の幽霊が出るとか出ない…何ていう話も…?
そしてライドは、棺のある部屋や13時しか無い不気味な時計…と、通り、さらにしばらく進むと水晶の中にいる女性に出会います。
不気味に呪文を唱える彼女の名は「マダム・レオタ」。彼女は霊媒師で、宙に浮く楽器に命令し、降霊会を行っているところです。
このレオタですが、本物なの?と思うくらいのリアルな表情と動き。人形とは思えない動きです。この後ライドが進んで墓場で胸像が歌っているシーンなどもありますが、このリアルに動く仕掛けは「顔型の人形に映像を投影しているんですね。単純ですが非常にリアルに見えますね。
…このレオタのシーンを通ると続いて坂を登り、ライドは不気味なパーティー会場へ。薄汚れたテーブルを囲んでパーティーが行われています。
現れたと思ったら消えて…という、この不思議な幽霊たち。これも実は仕掛けも理屈は簡単。…ゲストが乗っているライドの真下には実際の人形が動いています。
それをライトの照射を使って、「ゲストの前面にある大きなガラスに反射させて、幽霊に見せている」というものです。光の強弱やガラスの反射で幽霊に見せるため、ここでは唯一ライドが横一直線に並ぶのはそのためです。
そのため、ゲストが見ているパーティー会場には家具などがあるだけで、実際は何も無いんですね。…ただ、幽霊に見せるための光や見る位置の調整、音楽との同調などは非常に素晴らしい技術ですね。
ちなみにこの幽霊、下だけでなく上の方にも拳銃で撃ち合う肖像画などもあります。
そして会場を後にすると、屋根裏部屋に入ります。この屋根裏部屋には無数の楽器ケースがありますが、これはマダム・レオタが降霊会を行っている場所にあった楽器のものです。
そして屋根裏部屋を抜けると外に出ます(もちろん実際は屋内)。地面から空に向かって無数の幽霊が一気に飛び立っていく風景がありますが、これは細かい網目に映像を投影しているものです。
そしてライドが後ろ向きになり、坂を下りていきます。その先にはやせ細った犬と墓場の管理人が立っています(下の写真)。彼はこのアトラクション内で唯一の人間です。
そして賑やかな幽霊の合唱の中を抜けます。この幽霊の中にはエジプトのミイラの様な幽霊やイタリアのオペラ歌手の様な幽霊も見る事ができます。
そして自転車に乗った女性の幽霊はバンシーと言われるアイルランドやスコットランドに伝わる妖精の幽霊。家人の死を予告すると言われている幽霊だと思われます。色々な所から幽霊が集まってきている様ですね。
そしてそこを抜けると人間の世界に戻ろうとしているのか、ヒッチハイクをするゴーストがいます。ただ、その先には下の写真の様に「ゆうれい立ち入り禁止!」の表示が…。
そしてやっと人間界に。最後の出口の上にいるのはリトル・レオタ。「彼女は急いで!私達の仲間になると決めたら死亡証明書を必ず持ってきて。契約するなら今よ!」とゲストを誘っています。
これで、アトラクションは終わり。しかしながら外にもちょっとしたこだわりがあります。それはアトラクションの待ち時間表示。入口前にある表示ですが、混雑時以外の空いている時には表示が「13分」になっている事があります。(この記事の一番上の写真参照。)
これは西洋で忌み嫌われている不吉な数字を表しています。また、最近はあまり見る事がありませんが、「4分」(「死」を意味する)になっていた事もありました。
こちらは混雑時にはなかなか見る事ができない表示ですが、朝早い時間帯ならばこの表示が出ています。ちょっと珍しい表示ですので、お時間あればぜひ観てみてください。
そしてもうひとつのこだわり。これはアトラクションに乗らなくても楽しめる事なのですが、出口を通って建物を出たすぐ左側にご注目。こちらは比較的有名なお話。
ここには下の写真の様になにやら墓石が並んでいます。読んでみると名前が並んでいるように見えますが…実はこれは「英語の言葉遊び」。
単語や文章のジョークが並んでいるんですが、わかりやすいところで言うと、例えば「C U Later」(シーユーレイターさんの墓)は、英語の「See you later」(またお会いしましょう)だったり、「I L. BebacK」(アイ・エル・ビーバックさん)は「I’ll be back」(また戻る)…と言った感じです。
以前「ロジャーラビットのカートゥーンスピン」の建物内にあるナンバープレートの話をこちらの紹介記事でしましたが、それと同じ様な言葉遊びですが、こちらは霊や死などに関する言葉が並んでいます。
以下はその一覧です。(出口を出て左の墓標から順番に記載)
「Ray N.Carnation」→「reincarnation(生まれ変わり)
「I.M.Mortal」→「immortal(不死の人)」
「Rustin Peese」→「Rest in Peace(安らかな眠りを)」
「Asher T.Ashes」→「ashes to ashs(灰は灰に還す)(葬式の文句)」
「PEARLE GATES」→「pearly gates(天国の門)」
「G.I.MISYOU」→「Gee I miss you(あなたがいなくて淋しい)」
「I.L.Beback」→「I’ll be back(戻ってきます)」
「M.T.Tomb」→「empty tomb(空の墓)」
「Sue Pernatural」→「supernatural(神通力)」
「I.Trudy Departed」→「I truly departed(私は本当に死んだ)」
「U.R Gone」 → 「You are gone(あなたは死んだ)」
「Lev Itation」→「levitation(空中浮揚)」
「C.U.Later」→「See you later(またね)」
「HARRYAFTER」→「Huryy after(早くあとを追ってきて)」
「HOBBGOBBLIN」→「hobgoblin(いたずらな小鬼)」
「PaulTergyst」→「poltergeist(ポルターガイスト)」
「ClareVoince」→「clairvoyance(透視・千里眼)」
「Dustin T.Dust」→「Dust into dust(死んだ)」
これらはアトラクション出口なので、気にしないとまず見る事は無い場所ですが、こうした細かなこだわりがゲストを楽しませてくれますよね。