今回はアナハイムはオリジナルのディズニーランドということで、”ウォルトの夢、ディズニーランド”と題し、ウォルトがディズニーランドに込めた思いを書いていきたいと思います。
今回は「ウォルトと乗り物」です。
この記事のもくじ
ディズニーランドのランドマーク?
ウォルトがこのパークを作るときにメインとして真っ先に考えたものは何でしょうか?
ディズニーランドといえば、スリーピングビューティーキャッスル、ビックサンダーマウンテン…たくさんランドマークを想像させるアトラクションがありますが、ウォルトが1番のメインとして考えていたのは、ディズニーランドの玄関口に構える「ディズニーランド鉄道」だったのです。
ディズニーランドの前身にあたる”ミッキーマウス・パーク“の設計図には既にパーク内を一周するように鉄道の線路が敷かれていました。
鉄道への憧れ
ウォルトはずばり”鉄道ヲタク“でした。
彼は彼の家の庭にも自ら線路を敷き、ミニチュアの機関車を走らせるほどの筋金入りのファンで、鉄道とは子供の頃からの彼の憧れでした。
今ではすっかり車社会となったアメリカですが、ウォルトの子供の頃、鉄道の発展は世の中の発展の象徴でした。
そしてディズニー一家はアメリカ中を転々としていましたから、ウォルトの記憶の中の節目、節目には鉄道が共にありました。
だからこそ、彼の中で鉄道とはもはや人生といってもいいほどだったのでしょう。
そしてこれは多くのウォルトと同年代の多くのアメリカ人が同じような経験をしているのです。
ウォルトと蒸気船
鉄道と並んでウォルトの中で大事なものがありました。
それは蒸気船です。ウォルトの子供のころ、蒸気船もまた発展の象徴でありました。
そしてまたディズニーランドの前身、”ミッキーマウス・パーク”の中でも川と蒸気船は重視され、実際、アナハイムディズニーランドの川はディズニーランドの全体の四分の一強を占めます。
ミッキーのデビュー作も「”蒸気船“ウィリー」ですね。
アメリカはミシシッピ川を始めとする川がたくさんあります。
川と鉄道はウォルトの世代のアメリカ人にとって切っても切れないものなのです。
アメリカの児童文学にも蒸気船はたくさん登場します。
「ハックルベリーフィンの冒険」では大きな蒸気船がハックルベリーフィンたちのいかだの前に立ちはだかります。
そして「ハックルベリーフィンの冒険」の作者はマーク・トゥエイン。
皆さんもうお分かりですね。
そしてアナハイムディズニーランドのアメリカ川に浮かぶ蒸気船、”マークトゥエイン号“の名前はこちらの児童文学から来ています。
そしてアメリカ川の中心にある”トムソーヤ島“。「トムソーヤの冒険」もまたマーク・トゥエインの作品です。
蒸気船は古き良きアメリカの子供の憧れだったんですね。
大人も楽しめるパーク
ウォルトがディズニーランドを作るにあって大切にしたのは”大人もたのしめる”ということでした。
ウォルトはディズニーランドのオープニングスピーチの中で「年配の方はもう一度人生を生きなおすような経験を…」と述べます。
具体的にウォルトが大人に向けて意識したことが鉄道、蒸気船、そして”メインストリートUSA“にあります。
そしてそれらに共通したことはノスタルジックです。
鉄道はウォルトの子供のころの記憶の再現でありますし、メインストリートUSAはどこのアメリカの街にもあったにぎやかな通りを再現しています。
ディズニーランドの開園時、既にウォルトは初老。
ウォルトはノスタルジックな要素にウォルトと同世代の大人たちが、子供時代に戻り、また未来に向けての希望をいだけるように、と鉄道とメインストリートUSAをディズニーランドの玄関に置いたのです。
今後もウォルトとディズニーランドと称して記事を書いていきたいとおもっております。
お楽しみに!
こちらを記事を書くのに、有馬哲夫著「ディズニーランドの秘密」を参考にさせていただきました。
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