【話題】ディズニーイベントの開始前はネタバレに配慮すべき?議論のポイント、問題点や対策について思うこと

ライター:

2023年4月15日から開始の「東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド ”」。

近年では正式開始となる前に、テレビや新聞雑誌、WEBメディアなどの報道陣を招いて、ショー等をお披露目する「プレスプレビュー」が一般的になってきています。

そんな中、SNSで話題なのは一般ゲスト同士で「ネタバレに配慮すべき」や、「既に公開済みなんだから構わないのでは」という議論について。今回はそんな話題について考えます。

「正式公開前はネタバレに配慮すべき」との声

よく言われる「ネタバレ」への配慮。初見の日まで「見ないで楽しみにしておきたい!」と言う声があるのはわかりますよね。

ただ、単にネタバレといっても様々な種類があり、例えば映画や小説の犯人をばらしてしまうと言うのは、非常に迷惑がかかる悪質なネタバレ行為と言えます。

また、その作品を侮辱する行為でもあり、価値そのものを下げることにもなります。

今回話題となっているのは、プレス向けに実施されたショーやパレードの様子をSNSに画像付きで公開する…と言う事について。

こちらに一部の方から「(発信者は)ネタバレに配慮すべきでは?」と言う意見がネット上で見られます。

しかしながら、今回のショーやパレードは「完全非公開」と言う訳でなく、誰もが見られる状態であったために色々な意見がありました。

今回の件は、物語の結果などを晒してしまう様な前述の悪質なネタバレとは性質が異なるものとも考えられますが、どうするべきなのでしょうか。

TVやメディアなどでも公開されている情報

迅速にその情報が伝わるのはやはり「Twitter」。現地の様子は、ほぼリアルタイムで情報や画像が伝わります。

しかし、今回のプレスプレビューの様に、近年ではテレビ局のニュースだけでなく、生中継が行われるケースもあります。

まずこれは前提として、こうした正式公開前に一般に露出させることは「むしろ宣伝としてパークが望んでいる事」でもあり、当然のことながらパーク側からは禁止や非公開と言ったお願いはしていない状態です。

そんな中で、個人的なTwitterの発信に対して、「ネタバレに配慮すべき」と言うのは、現実的ではない様にも感じられます。

秘匿性のない状態では防ぎようがない「情報」

こうした情報について、例えば「屋内ステージで外からは全く見えない状態で、非公開で行われるもの」を、「無理矢理覗き込んで撮影して公開する」と言うのは許されることではありません。

しかしながら、今回のパレード等のように、「入園すれば誰でも見られる状態」で目の前で行われているものについては善意悪意の有無に関係なく、自然と情報は伝達・拡散されてしまうものと言えます。

また、ではなぜショーやパレードがダメで、お城やデコレーション、園内の様子なら良いのか…などの矛盾点も出てきてしまいます。

更にそれらを例えば「誰かが配慮して隠した」としても、禁止されていることではない以上、他の方によってそれらが広まるのは当然のことと言えます。

もちろん、楽しみにしている方へのに配慮は必要だとは考えられますが、運営者(パーク)がそれを規制していない限り、現実的には伝え広がる事を防ぐのは不可能と言えます。

それを個人的な感覚で「配慮(隠す)すべき」と言うのは、現実的には難しい要求である様に感じられます。

情報を受けたくないなら「自ら遮断する」

そんな中、Twitter上では「ネタバレに配慮して、センシティブ設定(操作しないと画像が見られない設定)をすべき」などの意見も見られます。

しかしながら、自分のフォロワーの情報以外も流れてくる仕様の現在のTwitter。

情報を得たくない方はワードミュート(特定の言葉を表示させない)や画像の非表示設定などをして、自衛する手段はいくつかあります。しかしながら、それだけでは現実的には防ぎきれません。

ただ、だからといって、自らはTwitterという情報収集ツールを使いながら、Twitter本来の使い方をしている発信者に対して「配慮すべき」と言うのは矛盾している考え方の様にも思えます。

「リアルタイムな情報が流れてくる」というのが最大の有益なメリットでもあるTwitter。

本当に当日本番まで楽しみにしている方は、他の人にそれを求めるのではなく、「自らが完全に情報を遮断するしか方法はない」と感じますが、皆さんはいかがでしょうか。

「情報の発信=自己満足」の傾向に配慮も

「情報を得たくないのなら、自らが遮断する」と言うのが現実的な使い方となっている現代のSNS。

しかしながら、近年はそうした情報をより早く発信し、伝達したいと言う意思よりも、「自分の価値を認めてもらいたい、高めたい」といった、承認欲求のために情報を発信するケースも増えてきています。

もちろん、それがTwitterやSNSの特徴でもあり、決して悪いことではありません。

しかしながら、そうした傾向が過度に進むと、「その目的達成のために、他のものに対しての配慮がなくなってくる」と言う場合も考えられ、そうした部分についてはある程度の配慮する必要があるとも思います。

毎回、こうした系統の話は話題になりますが、客観的に見て「可能なことと不可能な事の棲み分け」をまず明確にすること、そしてそんな中でも「色々な方がいると言う考え方への配慮」は必要なのかなと思います。

相手の見えないネットの世界。どうしても「自分の意思」が強く出てしまう事が多いですが、そうした状況を冷静に見て、最低限の配慮をしながらTwitterやSNSを楽しみたいものですね。

ABOUTこの記事を書いた人

DヲタのWEBライター。TDRハックの他に、 個人ブログ「TDRな生活」や「株式会社ぴあ」の「ディズニー特集 -ウレぴあ総研」で多くのTDRにまつわる記事を執筆。7冊のディズニー関連書籍の著者でもある。近著に「ひとりディズニー50の楽しみ方」 (サンクチュアリ出版 )。…慌てず急がず、ゆっくりゆったりとパークを散策しながらお酒を楽しむのが好きです。

1 個のコメント

  • 今回のパレードのようにプレスや一般ゲストに公開されていて特に運営から注意がない場合は、もうSNSでのアップは仕方ないかなと思います。
    一方で「美女と野獣 魔法のものがたり」のスニーク時のようにエントリー(抽選)かつ現地でSNSアップはご遠慮いただきたいとスピール・アナウンスが入った場合には、やはり発信側が運営と他ゲストに配慮すべきではないかと個人的には思います。

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