【考察】東京ディズニーランド・シーにスパイダーマンのアトラクションは来るのか?

ライター:

「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」にある人気アトラクション、「アメイジング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン」が2024年1月22日に運営を終了することが決定。

ウォルト・ディズニー・カンパニーは2009年にマーベルを約43億円で買収、現在、マーベルはディズニーの完全子会社という事になっています。

そんな中、USJでクローズした後、いつかは「東京ディズニーリゾートにスパイダーマンは来るのか?」について考えてみたいと思います。

東京ディズニーリゾートにスパイダーマンが来る?

2004年1月23日にユニバーサル・スタジオ・ジャパンにオープンした「アメイジング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン」。

言うまでもなく、マーベルの人気ヒーロー「スパイダーマン」。こちらのライドアトラクションは、3Dメガネを着用してライドに乗り込み、スパイダーマンと共に悪の組織に立ち向かいます。

激しく動くライドと「水」や「火」などの特殊効果や、高精細な3D映像…など、臨場感溢れる体験が可能なアトラクションです。

多くの方がご存じの通り、「MARVEL(マーベル)」は「マーベル・シネマティック・ユニバース」の呼称。

この人気のスパイダーマンをはじめ、アイアンマン、ハルクなど、アメリカの人気ヒーローを多く扱っているコンテンツです。

しかし、ウォルト・ディズニー・カンパニーは売り上げなどに伸び悩んでいたマーベルを2009年に約43億円で買収。マーベルのヒーローたちは、「DIENEY」のコンテンツの一つとなりました。

ここでは、将来的に東京ディズニーリゾートにマーベルのアトラクションが来るのか…について予測したいと思います。

複雑なスパイダーマンの権利関係

2009年にディズニーはマーベルコミックを買収。これにより、当然のことながらディズニーはマーベルのキャラクターを自社コンテンツとして扱えるようになりました。

マーベルの歴史を遡ると、1990年代にマーベルコミックは経営難になり、自社のキャラクター権利を様々な映画会社に売るようになります。

その中で、ユニバーサルスタジオと出会い、フロリダ州にある「アイランズ・オブ・アドベンチャー」にスパイダーマンライドがオープンします。

その後、映画化の権利はソニーピクチャーズが手に入れ、2002年公開の映画が大ヒット、そして現在までに多くのスパイダーマンシリーズ作品が製作されています。

なお、ユニバーサルスタジオは、スパイダーマンの使用料をディズニー側に支払うことで、アトラクションの運営ができているという状況でした。

そのため、オープンから20年となる機会にディズニーへ完全に権利を譲渡(ライセンス料の負担軽減)するために今回のUSJのアトラクションがクローズするのでは…と言われています。

これにより、ディズニーとしては自由にスパイダーマンの権利を使えることになります。

高まる日本でのマーベル人気

東京ディズニーリゾートにマーベルのアトラクションが来るのか?について、後押しとなりそうなポイントととしては、「日本でのマーベル人気の高まり」があります。

アメリカに比較するとまだまだとは感じますが、ディズニー傘下になったことで露出も増え、日本でも大きなコンテンツの一つになっているのは間違いないと感じます。

最近のディズニーストアではマーベルグッズを取り扱うようになっただけでなく、マーベルストアなどでの賑わいを見ると、今後もっと日本での盛り上がりが期待できるかもしれません。

それでは現実的に「TDRにスパイダーマンができる可能性」について、「できる理由」と「できない理由」について、それぞれ両面から考えてみたいと思います。

東京にスパイダーマンが「できる理由」

それはまず、東京にスパイダーマンが「できる理由」について考えてみます。

まずは、世界のディズニーパークでは、「マーベル作品のアトラクションが既に存在している」というのが大きなポイント。

カリフォルニアとパリのディズニーランドには「アベンジャーキャンパス」というマーベルエリアがあります。また、香港やパリにもマーベルエリアが順次登場しているのは東京にもできると言う、大きな可能性を感じますよね。

続いては、TDRを運営する「オリエンタルランド」がマーベルに関する企画を導入し始めている事が挙げられます。

具体的には、「ディズニーアンバサダーホテル」にアベンジャーズがテーマの客室を設定したり、関連メニューを販売していること。

さらには、ディズニーハロウィーンの仮装でマーベル作品が可能になってきている(現時点ではスパイダーマン除く)部分です。(これまでマーベル仮装は不可だった)

こうした理由を踏まえると、将来的にTDRにスパイダーマンのアトラクションやコンテンツが東京にやってくる可能性は高いと考えられます。

東京にスパイダーマンが「できない理由」

それでは、今度は逆に東京にスパイダーマンが「できない理由」について考えてみます。

まずは大きな現実的な課題として挙げられるのが「敷地的な問題」。

現在の東京は大きな開発可能は土地はあまり無く、新規アトラクションを作る場所の確保は困難です。そのため、考えられるのは既存施設のリニューアルですが、現状のアトラクションの状況からはその可能性は薄いと思われます。

現状、トゥモローランドには「スターウォーズ(スターツアーズ)」、「ピクサー(バズ・ライトイヤーのアストロブラスター)」などの既存アトラクションで存在します。

唯一、マーベル作品の「Big Hero6」が原作の「ベイマックス」のアトラクション(ベイマックスのハッピーライド)がありますが、こちらはマーベルと言うより、「ベイマックス」としての意味合いの方が大きいので、ここにこれ以上他のコンテンツを同エリアに導入する可能性は低いとも感じます。

現在、東京ディズニーランドでは、スペースマウンテンが完全リニューアルとなる為、トゥモローランドの改修が一部で始まり、周辺の環境が大きく変わる事が発表されています。

しかしながら、マーベルやスパイダーマン関連のアトラクションについては現在触れられていませんし、開発が始まっている現在、現実的に今からこの場所に導入される事は考えにくいでしょう。

また、パークを訪れるゲスト層としては、圧倒的に「女性の人気」が高い東京。

現在のミッキーマウスを始めとするダッフィーフレンズなどの「かわいいキャラクター」の人気が非常に高く、マーベル系を導入せずとも充分集客が見込めると思われます。

前述の通り、ディズニーアンバサダーホテルにアベンジャーズテーマの客室が設定されていますが、実はそれほど人気があるとは言い切れない状況でもあります。

こうした部分から、新規アトラクションとしての導入は難しいのでは…とも感じます。

可能性はあるものの、現実的には難しいか

以上、ご紹介してきた、東京ディズニーリゾートにスパイダーマンがやってくる可能性について。

結論としては、現状、東京のパークが「無理して導入する必要はない」と言えると思います。

もちろんライセンスが移動した事によって、登場する可能性はかなり大きくなったものの、どこまで人気が伸びるのかわからない状況とも言えます。

そんな中、近年のオリエンタルランドの方向性を見ている限りでは、「リスクを冒して新規コンテンツの参入」を行うより、「現状人気のものを充実させる」と言う方向性が強いと感じます。

ただ、ライセンスが完全移行した後は、グッズや小規模なイベント、サブ的コンテンツで今後パークに登場する可能性はかなり高いと思います。

現実的にはすぐに導入される事はないとは思いますが、今後どうなるのか期待したい所ですね。

ABOUTこの記事を書いた人

DヲタのWEBライター。TDRハックの他に、 個人ブログ「TDRな生活」や「株式会社ぴあ」の「ディズニー特集 -ウレぴあ総研」で多くのTDRにまつわる記事を執筆。7冊のディズニー関連書籍の著者でもある。近著に「ひとりディズニー50の楽しみ方」 (サンクチュアリ出版 )。…慌てず急がず、ゆっくりゆったりとパークを散策しながらお酒を楽しむのが好きです。

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