【TDR】ディズニーで話題「マスク着用義務」ルール。猛暑で注目集まり大きな議論に

ライター:

6月下旬早々に「異例の梅雨明け」となった関東地方。そして突然襲ってきた猛暑の中でのマスク生活。

「熱中症のリスク」と「終わっていないコロナウィルスの感染予防」。もう要らないのでは?いや!まだ必要だ!と…ネットやSNS上では議論が繰り返されています。

そんな中、これから夏休みを控えて、東京ディズニーリゾートでは「どうあるべきか」、また「どうするべきか」について考えます。

厚生労働省は「屋外はマスク不要」の指針を発表

アトラクション全制覇だいぶ落ち着いてきた様に見えますが、まだまだ終わらない新型コロナウィルスの脅威。減ってきたとはいえ、東京都では1日2,000人程度、更に昨日は約3,800人の感染者が出ている状態です。(2022年6月29日現在)

しかし、コロナとの共存と言う意味もあり、厚生労働省は「他者と身体的距離(2m以上を目安)が確保できれば、屋外ではマスクを外すことを推奨」と言う指針を発表しています。

参考:厚生労働省公式サイト「屋外・屋内/子どものマスクの着用について」

進化と変化をしつつ、「コロナとの共存」というのがこれからは必要になってきたと言えます。

変わらぬディズニーリゾートの「マスク着用義務」

しかしながら、東京ディズニーリゾートを始め、各商業施設や遊興施設などでは、入場や入園の条件として、まだマスクの着用をお願いしているところが数多くあります。

これは言うまでもなく、感染リスクがまだ完全に収まったわけではないため、当然の措置と言えます。

単に感染者が出たら困る、と言うだけではなく、例えばクラスター(集団感染)が発生してしまった場合は休園に伴う減収に加え、従業員の休業補償、関連対策費用…など、本来ならば必要のない対応と費用が掛かってしまうリスクをできるだけ避けるための対応です。

しかし、突然やってきたこの猛暑により、熱中症の危険などが急激に高まり、コロナとはまた別の大きな問題が浮上してきています。

パークでマスクを「強要」された?

そんな中、SNS上では、「パークに行ったら何度もキャストからマスクを着用するように強く言われた」と言うケースや、「体質やハンディキャップを有する都合でマスクができないのに何度も言われた」「そもそも厚労省が屋外は不要と言っているのになんで従わないの?」「小さな子供が熱中症になりそうだった」と言った意見が出てきています。

そんな中、パークは例えば身体的な理由やハンディキャップなどをお持ちの方々に対し、その義務を緩和する「リストバンド」をつける措置も用意されています。

しかし、それぞれの全てのゲストに個別に対応する事は現実的には難しく、そうした目印をつけているのに何度もキャストにマスク着用を注意された…と言う話題なども上がっています。

法的根拠はないが、定められたルールには従うべき?

そんな中、SNSやネット上では、先程の厚生労働省発表の基準と合わせ、「ディズニーリゾートでも屋外のマスク着用は緩和すべきでは?」といった意見から、「感染リスクが高いのはこれまでと変わらない。まだ着用すべき。」と言った意見まで様々。

現在の所、パークを運営するオリエンタルランドとしては、まだ「着用すべき」の方向性は変わっていません。

色々なゲストにとって、「その人なりの正統な理由」もありますが、パークとしては、また我々ゲストとしては今後このマスク着用に関して、どのようにしていくべきなのでしょうか。

そうした様々な意見がある中、マスクを着用する事に対し、「従えないのであれば行かなければ良い」と言う意見も見られるようになりました。

これは、もちろんその言い方にもよりますが、ちょっと乱暴に聞こえるものの、「真っ当な正論」であるとも言えます。

ルールを定めるのはゲストではなく運営側

なぜならば、パークにかかわらず、「ゲストやお客さんを迎え入れる施設として、正常な運営や安全に配慮して、最低限のルールを定める権利は店側にある」と言えるからです。

話は極端ですが、例えばドレスコードのあるレストランが「正装での入店をお願いしている」のに、「私は正装をしたくない。でも店には入れろ!」…は通用しないですよね。

他にも例えば「コロナに感染しているかもしれない人間」を本人のワガママや申告だけで「通常の患者として一般の人と一緒に受け入れる病院」はありませんよね。

この様に運営側は「正常な運営」と「安全確保の為」にルールを定める訳で、「それに従えないならば、入る権利は無い」という事になります。

もちろんこれは法的拘束力があるわけではありません。

しかし、「コロナに対してマスクが有効か有効でないか」、また「運営するオリエンタルランドの判断が正しいか正しくないか」は議論の焦点ではなく、「受け入れる側が定めたルールに従えないのであれば、入園する権利はない」と言う結論になると思います。

逆に言えば、「それでも行きたいゲスト」はこれだけ急激に気温と熱中症のリスクが非常に高まっている状態である訳ですから、「それなりのリスク」も考慮して行く事を了承した事になります。

当然ですが、パークチケット購入する際にはそうした条件が前提となっており、パークからのお願い事項に確認チェックを入れないと購入できない事になっているのを忘れてはなりません。

待たれる条件の緩和と進化

しかし、前述の厚生労働省の発表等のように、「屋外でのマスクは着用しない事を推奨」と言う判断を国がしているのも明らかです。

もちろん、国の判断が優先されると言うわけではないですが、ディズニーリゾートを始めユニバーサルスタジオジャパンなどで構成された組織が発表した「遊園地・テーマパークにおける新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン 」が、まだ更新されていない(2022年6月29日現在)ため、それに従わざるを得ない…と言う状況も考えられます。

これは当然の事ながら、オリエンタルランドだけの判断で決められる事ではありませんし、こうしたガイドラインがあったからこそ、感染拡大防止や様々な状況が今も保たれていると言う事は間違いないと言えます。

ただ、現実問題としてやはり想像を超える高気温になり、一気に熱中症の危険が高まっている今、こちらのガイドラインの改定も急がれる所ですね。

「必要」か「不要」かは場所によって違う

東京ディズニーリゾート様々な意見が飛び交う「マスク着用不要論VS必要論」。

新型コロナウィルスの感染は以前より収まっているとは言え、たくさんのゲストを迎える事業者側としては、「避けられるリスクはできるだけ避けたい」と言うのは当然の事。

よく、「売り言葉に買い言葉」の様な状態で「嫌なら行くな」と言った言葉が交わされる事があります。

しかし、現実的に不安や不満があるならば「定められたルールの中で楽しむ事ができない」のであれば、そうしたリスクが「軽減またはなくなるまで行かない」というのが賢明な方法だと思われます。

感染が全て終わった訳ではない新型コロナウィルス。前を向いていく事は大切ですが、長い休園期間や自粛期間、緊急事態宣言があった事は忘れてはなりません。

過度な防衛は必要ないとは思いますが、「適度な対応や対策」をするのは、自分だけではなく、周りの大切な人を守るためのものでもあります。

感情論だけでなく、冷静に、なおかつ客観的な立場で考えていく事が、これから「ウイズコロナ・アフターコロナ」のパークには必要なのかもしれませんね。

ABOUTこの記事を書いた人

DヲタのWEBライター。TDRハックの他に、 個人ブログ「TDRな生活」や「株式会社ぴあ」の「ディズニー特集 -ウレぴあ総研」で多くのTDRにまつわる記事を執筆。7冊のディズニー関連書籍の著者でもある。近著に「ひとりディズニー50の楽しみ方」 (サンクチュアリ出版 )。…慌てず急がず、ゆっくりゆったりとパークを散策しながらお酒を楽しむのが好きです。

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