コロナウィルスによる制限運営から、徐々に回復の兆しを見せる東京ディズニーリゾート。
それに併せ、賑わいや混雑も元に戻りつつあります。更にシーでは新しいナイトショーが始まった影響もあり、現在のパーク内は「様々な感想」を持つ方が増えてきています。
中でも最近は「キャストやゲストのマナーや質の低下」について話題になることも。今回はそんな話題について考えてみたいと思います。
この記事のもくじ
キャストの質が低下しているのでは?と言う意見
SNS、特にTwitter上でここ最近話題になっているのが、「以前よりキャストの質が低下しているのではないか」と言う意見。
もちろんこれらはすべてその現場にいた訳ではないので、その「真偽」と「真意」はその場にいた人にしかわからない部分です。
ツイート上で話題になっていたのは、ショーやパレードの誘導時に、「キャストによって異なるルールを言われた」や、「少し言い方がきつかった」など。
「また撮影に応じてくれなかった」や、「あまり親切ではなかった」と言うツイートも見られました。
「本当に低下した」と言えるのか?
前述の通り、こうしたものは、実際に現場でその状況見たわけではない以上、憶測でしか言えません。もちろんこの記事についてもそれは同様です。
ただ、考えられるのは、キャストには当然「ゲストに対応する仕事」であるとは言え、状況によっては「その場を離れられないキャスト」や、「タイミングによっては他の仕事が受けられない」といったケースも考えられます。
もちろん、ゲストにしてみればそのタイミングや状況はわかりませんし、困った時に頼れるのはやっぱりキャストであると言えます。
ただ、状況によってはキャストもゲストの要望に応えられない場合もありえます。また、ゲストの求める要望についても、そのレベルは様々。
現実的に対応不可能なものであったり、特別な対応を求められている場合などもありますので、そうした話題になる部分は、「本当にそうなのか」を見極める必要がありますよね。
キャストではなくゲストの質が低下したと言う考えも
こうしたお話は過去にも何度も話題になっていますし、もちろん、実際にそうした傾向があるキャストがいる事実もあると思います。
特にコロナにより休園期間が長かったため、仕方なくパークを去ったキャストも多くいます。
そんな中で、パーク再開後には運営の方法も大きく代わり、そうしたノウハウがうまく引き継がれないまま、経験の少ない新しいキャストが増えていると言うことも考えられ、その傾向は少なからずある、といえるのかもしれません。
しかし、逆に「ゲストの質が低下したのでは」と言う考え方もよく見かけます。
近年はTwitterなどによって、ゲストの様々な要望やトラブルについても、すぐにネット上で広まるため、情報が顕在化することが多くなりました。
これまで見えなかったものが見えてきたものも多くあり、「単に自分の要望を押し通そうとしてトラブルになった」と言うケースや、いわゆる「単なるわがままだった」と言うケースも最近は増えてきたように感じることもあり、完全にゲスト側の問題だった…と言う事も多く見かけるようになっている気がします。
混雑期の割引で賑わうパークも原因?
また、もうひとつの原因として、現在国が補助を行う、「イベントワクワク割対象パスポート」の割引販売の影響もあるのではと思われます。
さらに秋から冬にかけての人気の季節で、クリスマスシーズンの混雑時期にも入り、加えてディズニーシーで始まった夜のナイトショー「ビリーヴ!~シー・オブ・ドリームス~」など、賑わう要素が多く揃っています。

こうした割引による影響は東京ディズニーリゾートに限った話ではありませんが、入場券やパスポートは、「ある程度金額が高い方」が、いわゆる客層が良いと言われることもあります。
もちろん現在のゲストのマナーが悪いという意味ではありませんが、今回は単価が下がった事で、気軽にゲストが訪れることが可能となり、パーク内が混雑している影響もあると言えます。
そのため、いつもよりも普段パークに慣れていない方が増えた為、トラブルや問題も発生しやすいと言う傾向もあるのかもしれません。
ルール熟知のリピーター少ないことも影響?
そんなパーク内でのゲストやキャストの質が変化していると言われるの要因のひとつに、年間パスポートのいわゆる「リピーター層が減っている」と言う理由も多少なりともあると思われます。
誤解を受けやすいので補足させていただきますが、「一般ゲストが増えると治安が悪くなる」と言うことではなく、いわゆるリピーターのゲストは、パーク内の暗黙の了解であったり、ルールを熟知している傾向があります。
例えば、「ショーやパレードを待つ時の決め事」、カメラを頭の上に上げないと言うことや、肩ぐるま、ショー中は大きな帽子やカチューシャなどを取る…といった事。
また、例えば、ルール上では「雨の日は傘をさして鑑賞することが可能」となっていますが、差さなくても鑑賞できるレベル、又は雨具を持っている場合は、後ろのゲストのために極力傘をささないでショーを見る…と言った配慮をするゲストも多くいます。
他にも細かな例はたくさんありますが、ルール上では禁止とはなっていませんが、「パレード時などにベビーカーを畳む」や入園待ちや場所取りなどで、「途中合流する際の配慮」、「一人は残してトイレなどに行く等」についても詳しく理解しているため、周囲のゲストやキャストとのトラブルが少ない傾向もあると言えるかもしれません。
パーク内のシステムが複雑化している影響も
また、近年は感染予防の観点から、入口でもらえた紙の案内「TODAY」が無いため、基本的にスマートフォンでパークの状況を全て理解する必要があります。
そのため、鑑賞のルールや抽選、有料のディズニー・プレミアアクセスなどに加え、いつ、どこで、何を、どのようにすればと良いのか…と言うことが、詳しくない方からすると、「かなり難解な状況になっている」とも言えます。
それらを事前に全て周知しておかないとパークが快適に過ごせなくなっていると言う環境もあると思います。
そのため、そうした詳しく知る方からすれば当然の事も、「アプリの使い方がわからない」と言うところから始まる方も多く、それらの説明などに要する時間が結果的にキャストの負担になっている側面もあるのかもしれません。
キャスト一人ひとりの仕事量の増加
上記で述べたように、パーク内は基本的に全てスマートフォンで過ごさなければならない状況にもなっています。
加えて、それ以外でも現場でなければ説明できない事、例えば「ビリーヴ!~シー・オブ・ドリームス~」の抽選で当選したけど、いつどこに行けばいいのかわからない、途中退場は?有料座席との区別は?何も持ってないけどどこでみられるの?…と言った、通常業務よりも対応しなければならない状況が増えているため、キャスト一人一人の仕事量や説明量の増加も大きな要因のひとつなのかもしれません。
何事も丁寧に受け答えしてくれる東京ディズニーリゾートのキャストさん。しかしながら、物量的にこれまでのキャパを大きく超えている事も多く、それが一人ひとりのゲストに丁寧に対応できなくなっている可能性も考えられます。
ゲスト側にとっても、聞かなければわからないことが多く、更に聞いた結果、思っていた方法ややり方と違うため、それを更にキャストに問い詰めたり、どうすれば良いか…と言う話になると言った状況もあるのかもしれません。
楽しい時間を過ごせる場所だけど…下調べは必要
こうした要因から、結果的に「キャストの質の変化」と言われることが多い可能性もあるのかもしれません。
我々ゲストとしては、もちろん本当に困ったときにはキャストに相談すべきですが、行く場合の下準備と情報収集はある程度しっかりしていくことも必要ですよね。
もちろんゲストもキャストも「ひとりの人間」。ホスピタリティや気持ちがあっても、物量的にできる事には限界があります。
また、次々と色々な状況が押し寄せれば、感情的になったり、適切な対応ができなくなる事ももちろんあると思います。
自分の感覚や感情だけを前面に出すのではなく、「自分にもできる準備」と「心構え」で、自分もまわりの人も楽しむことを第一に、色々としっかり準備をして行きたいものですよね。