「夢と魔法の王国」そして「冒険とイマジネーションの海へ」と、それぞれテーマがある東京ディズニーランドとシー。
常に変わり続けるパークでは色々なものが変わっていきます。
今回は、近年急激に変化した、レストランの食器類について、過去の写真と比較しながらその変化を辿ります。
この記事のもくじ
時代に合わせて変化していくパーク
アトラクションやショー、キャラクターグリーティングなど、様々なコンテンツが進化し、変化していくパーク。
まさに「永遠に完成しないパーク」と言った形です。ただ、その方向も様々。
その中でも近年大きく変化したのがレストランの「食器類」。
これまではレストランの雰囲気に合わせた「お皿」や「鉄器」などの食器が使われていましたが、2019年冬頃から急激に「紙皿」へと変化していきました。
今回はそんな変化の様子を写真でご紹介します。
ジャングル奥地のベースキャンプ
まずは、こだわりのあるレストランで、私が個人的に一番大きく変わったと思うのが、ディズニーシーのロストリバーデルタにあるレストラン、「ユカタンベースキャンプ・グリル」。
ここはお隣のアトラクション、「インディ・ジョーンズ®・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮」の神殿発掘のためのベースキャンプと言う物語があります。
ここはアンドリュー大学が設置したベースキャンプ。そのため、急ごしらえで作ったため、椅子やテーブルなどがバラバラと言う物語があります。
そんな様々なこだわりがあり、以前は例えばベースキャンプで使われていた様な「プラスチック製のマグカップでスープが提供」されたり、キャンプ用品によくある、「青い皿」や「鉄製又はアルミの皿」でデザートやサラダが提供されるなど、その雰囲気にはかなりこだわりがありました。
しかしそれがその後、「単なる白いお皿」に変わり、更に現在はパーク内すべて共通のデザインである「赤い紙皿」に変化しました。
三兄弟が経営するイタリアンレストラン
続いてはメディテレーニアンハーバーにあるレストラン、「ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテ」。
ここはその名の通り、ザンビーニ3兄弟が経営するワイナリーを改装して作ったレストラン。
イタリアンレストランなのでパスタやピザ、リゾットが楽しめ、ドリアなどは「分厚くて重たい鉄の器」で熱々で提供されていました。
それがまた重厚感があり、レストランの物語にも沿った形で非常に雰囲気が良かったのです。
しかし、こちらも現在は紙皿になり、食べた後に「トレイに乗っているものは全てそのままゴミ箱に捨てられる形」になりました。
ビールのコップが紙コップに変化
続いては、お酒を飲む人にとっては欠かせない「ビール」。
こちらもこれまでの「透明プラスチックカップ」ではなく、「紙コップで提供」に変化しました。
天気のいい日に青空に映えるビールの色はとてもきれいだったので、ちょっと残念ですね。
しかしながら、季節のカクテルやビアカクテルなどはこれまでの様に「透明のカップ」で売られています。
こうしたカクテル系のお酒は、「見た目や色合いも楽しむもの」とは言え、それはビールも同じとも言えると思います。
そんな所にも若干の方向性の矛盾も感じられる様な気もします。
ニューヨーカーが集うデリカテッセン
続いてはアメリカンウォーターフロントのレストラン、「ニューヨーク・デリ」。
ここには名物の「マイルハイ・デリ・サンド」と言うサンドイッチが開園当初からずっと形を変えながら販売されています。
こちらのサンドイッチも以前は「緑の縁のお皿」に乗って提供され、さらにピクルスが添えられていました。
更になんとこのピクルス、写真では輪切りになっていますが、「小さめのピクルス一本」付いてきた事もあり、非常に雰囲気も良く、こだわりの品だった事が思い出されます。
現在は紙で包まれた形になっており、ちょっと味気ない形になっているのが残念です。
過去にはドレッシングにもオリジナルロゴが!
続いてはディズニーランドのクリッターカントリーにある、「グランマ・サラのキッチン」。
こちらもご覧のようにカラフルなお皿で提供されている時期がありました。
加えて、2008年頃までは、なんとドレッシングにまで東京ディズニーリゾートのマークが入っていた時期があります。
その他にこちらの記事でご紹介した意外にも、以前は周年イベントの際には紙ナプキンにもロゴが入っていたり、様々なものに対していろいろなマーク等が入っていました。
近年はアニバーサリーイベントでもそうしたものが減っており、環境問題への配慮と言う意味は理解できるのですが、ちょっと寂しい気もいたします。
こうした変化は企業としては当然の事とも言えますが、これまで色々とこだわっていた雰囲気がだいぶ変わってしまったのは事実と言えます。
…以上、今回はレストランの食器類の変化についてお伝えしました。
こうした変化は仕方ない部分もありますが、「非現実の世界」を求めてパークにやってくるゲストがたくさんいます。
言い方は少し極端かもしれませんが、「環境への配慮を免罪符」にして、コストカットや体験価値が変化していると言ってもいい部分。
これらを現実的にどう考え、今後どう変わっていくのかなどについては、また後で記事にしたいと思います。
企業レベルだけでなく、個人としても環境への配慮は欠かせなくなってきている現状。しかし、やはりパークは色々な意味で「特別な場所」であって欲しいものですよね。