ゲストに対する様々な安全対策がされている東京ディズニーリゾート。
しかしながら、ディズニーパークとしての世界観やイメージ、「夢」や「魔法」といった雰囲気をを崩さないため、様々な工夫が凝らされています。
今回はそんな「隠せないけれど、そのエリアの雰囲気に合わせたあるモノ」をご紹介します。
この記事のもくじ
必ず設置が義務付けられているもの
いくら東京ディズニーリゾートが「夢や魔法の王国」だとしても、日本の建築基準法などの法律に合わせて作られていなければなりません。
しかしながら、そこはさすが東京ディズニーリゾート。そのエリアの雰囲気やテーマ性に合わせた現実感をできるだけ出さないような配慮がされています。
それはテーマエリアのカラーや質感に合わせた「消火器」。言うまでもなく、火災などの初期消火に有効な消火器の事です。
「そんな消火器の何が面白いの…?」と思われるかもしれませんが、この「消火器探し」が意外に面白いのです。
設置されていることに気がつかない?細かな配慮
パークに行ったことのある方ならば、この消火器について、パーク内のどこにあったかちょっと思い出してみてください。
…実は「意外と思い浮かばない」のではないでしょうか。
それはできるだけ現実感を出さないために、「そのテーマエリアの色や雰囲気に合わせて様々な形にカモフラージュがされているから」なのです。
新しい施設ほど凝った形になっている傾向が
パーク内の新旧様々な施設がある中で、基本的にはどこの施設でもこの消火器はうまくカモフラージュされています。
そんな中でも面白いのが、比較的新しい施設ほど、その隠し方やカモフラージュが巧でこだわりがあるように感じられるところです。
例えば、下の写真のように、こちらは東京ディズニーランドの人気アトラクション「美女と野獣“魔法のものがたり”」。
これまでは表に出た形で、その入れ物の形に工夫があったものが多いのですが、こちらはご覧の通り、「壁の一部」になっています。
まわりのデザインと違和感なく設置されており、その物語や雰囲気を壊さないような細かな配慮がされているのがわかります。
単なる施設の一部でもある消火器さえもこうしたこだわりで隠してしまうのもディズニーらしいこだわりですよね。
こちらは「ミニーのスタイルスタジオ」にある消火器。こちらも目立たない様な壁の埋め込みタイプになっています。
更にフォントまでポップ体の様な形にされており、極力目立たず、更には可愛らしいミニーのスタジオらしい配慮がされているのがわかりますね。
本来は目立たなければいけないもの
しかし、本来ならばこうした火災や緊急時に即座に使うことが想定されている消化器は、「誰もが視認できる目立つ位置におかれなければならない」と言う前提があります。
そこにこうしたカモフラージュで隠してしまうことに問題は無いのでしょうか?
しかし、そこはさすがディズニー。
基本的に、ここで働くキャストの皆さんはそうした緊急時に必要な設備などの位置については、基本的に全て把握しています。
実際に何かあったときにはゲストが対応しなくても、速やかにキャストが対応する事になっているのです。
こうした文字通り「見えない配慮」も、ディズニーらしさですね。
「隠れ消火器探し」も楽しいかも
そんなこの隠れた消火器。何かと待ち時間が長くなるパークですが、待ち列(ライン)の途中には、ほぼ必ず置かれています。
こちらで紹介した以外にも本当に数多くの場所と種類で、非常にこだわりを持ってカモフラージュされています。
更には同じアトラクションや建物でも、場所によってデザインや色をわざわざ変えている所もあります。
長くなりがちなパークの待ち時間ですが、そんなディズニーらしいこだわりを持って隠された消火器をを探してみるのもちょっとマニアックで面白いかもしれませんね。